エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.301
2014.02.06 更新
文:テクニカルライター・藤田忠
「Kaveri」APUの売れ筋モデルとなる最上位の「A10-7850K」。「Target TDP」を利用すればTDPを95Wから65Wや45Wに変更できる |
続いては、ASRock「Fatal1ty FM2A88X+ Killer」に、「Kaveri」APU最上位モデルの「A10-7850K」を搭載して、その性能をチェックしていく。もちろん、注目の「Configurable TDP」機能にしっかり対応している「Fatal1ty FM2A88X+ Killer」。BIOSの「Target TDP」項目から、TDPを65Wと45Wに変更。「A10-7850K」のデフォルトとなるTDP95W時と比べてみよう。
「Target TDP」の設定は、BIOS(UEFI)の「Advanced」にある。デフォルト設定の「AUTO」から、45Wや65Wに設定を変更するだけでオーケーだ |
ASRockの国内正規代理店であるマスタードシードでは、「Kaveri」APUのTDPを変更する「Target TDP」をサポートするマザーボードと対応BIOS(UEFI)バージョンをウェブに掲載している。「Kaveri」APU利用時は、是非とも対応BIOSにアップデートしよう。
「Target TDP」設定機能には現状10モデルが対応(2014年1月28日現在)。Mini-ITXマザーボードの「FM2A88X-ITX+」も対応済みなので、省スペース自作派は注目だ |
テスト環境のメモリには、内蔵GPUの性能を最大限に発揮できるよう、PC3-19200(2,400MHz)動作に対応するADATA「XPG Gaming v2.0」シリーズ「AX3U2400GC4G10-DG2」を使っている。同モデルは、すでに販売が終了し、「XPG V2」シリーズに代わっているが、内蔵GPUのパフォーマンスが気になる人は、なるべく高クロックなメモリがオススメだ。
大型ヒートスプレッダーを備えるADATAの「XPG Gaming」シリーズ。今回使った「AX3U2400GC4G10-DG2」は、ASRockのメモリサポート一覧には載っていないが、2,400MHzでしっかり動作 | CPU-Zのメモリ値。BIOS(UEFI)で、XMPを選択してSPD情報を読み出すだけで認識できた |
テストには、定番CPUベンチマークの「CINEBENCH R15.0」、3Dベンチマーク「3DMark」、実ゲームの「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編」、「信長の野望 創造ベンチマークデモ」を使用。「AUTO」設定時の95Wに加えて、「Target TDP」でTDPを65Wと45Wに設定時をそれぞれ計測している。
CINEBENCH R15(cb) |
まずはCPU性能を独自のスコアで表す「CINEBENCH R15.0」だが、各TDPでスコアに大きな差は出ない結果に。実際、ベンチマーク実行時のCPUコア電圧や動作クロックは、各TDPでほぼ同じで、コア電圧は最大1.45v、動作クロックは最大3,693MHz前後だった。
「CINEBENCH R15.0」実行中のCPU-Z。左上からTDP95W、65W、45W。とくに大きな差違は見当たらない |