エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.302
2014.02.14 更新
文:GDM編集部 池西 樹
内部観察を終えたところで、ここからは「R9 290X Twin Frozr 4S OC」を実際に動作させ、その実力をチェックしていくことにしよう。検証にあたっては、「Gaming App:Silent Mode」を使い定格クロックを再現。出荷時のカスタマイズクロックと比較して、そのアドバンテージについても確認をしている。なおテスト環境の詳細は以下の通り。
標準設定では負荷をかけるとコアクロック1,040MHz、メモリクロック5,000MHz(1,250MHz×4)へと上昇 | 「Gaming App:Silent Mode」では、リファレンス準拠の1,000MHz駆動となる |
Radeon Rシリーズと同時に発表された専用ゲーミングAPI「Mantle」。対応ドライバも登場し、ついにその一旦に触れることができるようになった。そこで早速最新ドライバ「Catalyst 14.1 Beta Driver」を使い、気になるそのパフォーマンスを検証していくことにしよう。
「Catalyst 14.1 Beta Driver」のシステム情報 |
「BattleField 4」のオプション設定。最新バージョンでは、グラフィックスAPIから“MANTLE”と“DIRECT3D 11”を選択できるようになった |
まずは「Mantle」への正式対応をいち早く発表したFPSゲーム「BattleField 4」から。解像度は1,920×1,080ドット、画質設定は“高”と“最高”を選択し、「CAMPAIGN:BAKU」のスタートからセーフハウスに到達するまでのフレームレートを「BattleField 4」のコマンドを使い計測した。
BattleField 4(fps) |
いずれの解像度でもフレームレートの向上率は約8%。AMDが謳う最大45%という劇的な伸びではないが、確実に効果は見て取れる。今後ドライバの成熟が進んでいけば、さらにパフォーマンスの向上が期待できるだろう。
「Star Swarm benchmark」起動画面。こちらも描画APIを「Mantle」と「DirectX」から選択できる |
続いては、「Mantle」に対応したベンチマークソフト「Star Swarm benchmark」のスコアを確認していこう。シナリオは“Follow”、セッティングは“Extreme”で、APIは“Mantle”と“Direct 3D”の2種類を選択している。
Star Swarm benchmark(fps) |
「Star Swarm benchmark」では最適化がかなり進んでいるようで、約60%アップという驚きの結果。あくまでベンチマークながら、「Mantle」が持つポテンシャルの高さを垣間見ることができた。今後対応アプリケーションが増えてくれば、AMD GPUはかなり魅力的なゲーミングプラットフォームになることだろう。AMDには、より一層の普及活動とスムーズなドライバアップデートを期待したい。