エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.302
2014.02.14 更新
文:GDM編集部 池西 樹
リファレンスクーラーの冷却不足がささやかれるRadeon R9 290Xにおいて、オリジナルクーラーの冷却性能に対する期待は大きい。そこで本項ではストレステスト「OCCT 4.4.0:GPU Test」を使い、「Advanced Twin Frozr IV」のポテンシャルを確認していこう。
GPUコア温度(℃)/室温23.4℃ | |
ノイズレベル(dBA)/室内ノイズ31.1dBA |
強制的に100%の負荷を掛ける厳しいテストにも関わらず、最高温度は66℃までしか上がらず「Advanced Twin Frozr IV」の冷却性能は圧倒的。リファレンスクーラーではかなりシビアなマルチグラフィックス構成も、「R9 290X Twin Frozr 4S OC」なら安定動作が期待できる。
またファンの回転数は、アイドル時約18%、高負荷時約41%でまだまだ余力は十分。ノイズもアイドル時32.6dBA、高負荷時42.6dBAと静音志向で、PCケース内に収納してしまえば、まったく気にならないレベル。リファレンスモデルの熱処理に悩まされているなら、「R9 290X Twin Frozr 4S OC」への買い替えを検討するといいだろう。
ここからは、ベンチマークソフトを使ったパフォーマンス検証に移ることにしよう。まずは定番3Dベンチマークソフト「3DMark」の計測から。プリセット設定は、DirectX 11対応の「Fire Strike」と、より負荷の高い「Fire Strike:Extreme」の2つを選択。定格とOCのパフォーマンスの違いを中心にチェックしていこう。
Fire Strike | |
Fire Strike:Extreme |
グラフィックス性能を測るGraphics Scoreではいずれのプリセットでも約3%パフォーマンスが向上。「R9 290X Twin Frozr 4S OC」とリファレンスとのクロック差が4%であることを考慮すれば、順当な結果といえるだろう。
続いて、テッセレーションを駆使した3Dベンチマークソフト「Unigine Heaven DX11 Benchmark 4.0」の結果を確認していこう。プリセット設定はいつも通り、DirectX 9のAPIを使う“Basic”と、DirectX 11のAPIを使う“Extreme”の2種類を選択している。
Unigine Heaven DX11 Benchmark 4.0“Basic” | |
Unigine Heaven DX11 Benchmark 4.0“Extreme” |
どちらのプリセットでも、マルチプレイにおける快適な動作の目安となるAverage FPS 60fpsをクリアしているのは、さすがといったところ。またチューニングにより、高解像度時は最低FPSも引き上げられ、処理が急激に重くなった場合のコマ落ち防止効果も期待できる。