エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.302
2014.02.14 更新
文:GDM編集部 池西 樹
最後に消費電力について確認しておこう。測定は「OCCT 4.4.0:GPU Test」実行時の最高値を高負荷時、起動直後10分間放置した際の最小値をアイドル時に設定し、ワットチェッカーを使い計測を行った。
消費電力(W) |
オーバークロックによる消費電力の違いは6.6Wと軽微で、リファレンスモデルとの違いを気にする必要はない。ただし、グラフィックスカードのみの負荷で250Wを超える電力を消費しており、電源ユニットには+12V出力が高く、良質な物を選択しておきたい。
爆熱ぶりが噂されるRadeon R9 290Xということで、“「Advanced Twin Frozr IV」とはいえ苦戦するのでは”と少々不安を抱きつつ開始した検証だが、負荷時でも回転数40%、温度60℃中盤を維持しており、まったくの杞憂に終わった。テスト中の騒音も気になることはなく、Radeon R9 290Xに対して抱いていた印象を、ガラリと変えてしまうほど完成度は高い。これまで発熱により購入を躊躇していたユーザーにはまさに福音となる製品だ。
高性能クーラー「Advanced Twin Frozr IV」搭載により、Radeon R9 290Xの印象をガラリと変えてしまう実力を備えた「R9 290X Twin Frozr 4S OC」 |
リファレンスに比べると価格設定は割高だが、高性能クーラーや高品質コンポーネントを考慮すれば十分許容範囲。「Mantle」ドライバも登場し、対応ゲームではより快適な動作が期待できる「R9 290X Twin Frozr 4S OC」は、ゲーミングPCに間違いなくオススメ。懐に余裕があれば、高い冷却性能と2スロットのスリムサイズを活かした、マルチグラフィックス環境に挑戦してみるのもいいだろう。