エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.303
2014.02.17 更新
文:GDM編集部 松枝 清顕
最後のセッションでは、「RVZ01」をベースに実際に組み込みを行い、「組み込まなければ分からない」ポイントを紹介しておこう。
今回の組み込みにはCPUクーラーに「SST-NT06-PRO」を使い、3.5インチHDD×1台、2.5インチSSD×2台、薄型光学ドライブ×1台、2スロット占有グラフィックスカードをそれぞれチョイスした。組み込みはスムーズに進行し、スモールPCとしては作業のし易い部類だろう。ただし内部スペースに限りがあるだけに、「SST-NT06-PRO」と3.5インチHDD、2.5インチSSDはいずれもトップパネルに密着するほどギリギリの状態でマウントされる。そこで注意しなければならないのは、3.5インチHDDだ。
「SST-NT06-PRO」と3.5インチHDD、2.5インチSSDはトップパネルと密接した位置関係にマウントされる |
「RVZ01」は2.5インチSSDでの運用が想定されており、3.5インチHDDはエアフローの設計上、冷却は考慮されていない事がマニュアルに明記されている。スリム型PCケースだけに致し方なしだが、念のため熱耐性の高いモデルまたは回転数を抑えたHDDのチョイスが推奨されている事を覚えておきたい。
「RVZ01」に限らず、さすがにMini-ITX対応スリム型PCケースだけあって、ケーブルマネジメントに関するトピックは、ほぼ無いに等しい。ここは悟りを開いてあるがままを受け入れよう。唯一マザーボード上部に空間はできるものの、トップフロー型CPUクーラー「SST-NT06-PRO」をマウントさせると、そこも大型ヒートシンクと120mm口径ファンに譲る事になる。
スモールPCのケーブルマネジメントは、構成パーツが複雑になるほど難易度が高くなる。とは言え、小型PC好きの自作派は、あれこれ知恵を絞り、ショートタイプのSATAケーブルを用意したり、コネクタの角度をマウント箇所に見合ったものに変更したりと、テクニックを駆使して折り合いをつけている。これこそが、スモールPCの面白さであり、自作の醍醐味と言ってもいいだろう。