エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.309
2014.03.19 更新
文:GDM編集部 絵踏 一
さて、ここまでは「GX60 Destroyer」が搭載する、ゲーミングマシンとしての充実した装備群を確認してきた。ここからは実際に本機に電源を入れ、いよいよベンチマークテストによるパフォーマンスチェックに移っていこう。なお、今回はテスト項目に「バトルフィールド4」におけるDirectXとMantleの比較を入れているため、グラフィックスドライバはMantle対応のBeta版ドライバ「AMD Catalyst 14.2 Beta v1.3」をインストール。特記なき場合は、こちらのバージョンでテストを行っている。
そして先に多少触れておきたいのが、本機が搭載するGPU Radeon R9 M290Xの存在だ。こちらは基本的に前世代GPUのRadeon HD 8970Mと仕様上の違いがなく、いわゆる“リネーム版”と呼ばれるGPUとなる。一応Mantle対応を謳うGCNアーキテクチャのGPUではあるものの、やや世代が古い点は否めない。どの程度Mantleが“効く”のか、という問題が重要なキーワードになってくるだろう。
さて、前置きが済んだところで、早速定番のベンチマークソフトから順番に検証を行っていこう。
テストの前に、プロセッサの情報を「CPU-Z 1.68.0」で確認。アイドル時には頻繁に省電力モードで働くほか、グラフィックス負荷が低い時には内蔵GPUのRadeon HD 8650Gが動作している | |
あまりベンチマークに影響はないものの、ストレージ性能をチェック。ボトムスペックの状態では通常のHDDを搭載しているため、パフォーマンスはそれほど高くはない。SSDへの換装を検討したいところだ |
まずは、いつも通り定番の3Dベンチマークテストである「3DMark」からテストを始めよう。プリセット設定はDirectX 11に対応した「Fire Strike」のほか、ノートPCながらに最高負荷の「Fire Strike“Extreme”」にも挑戦。その底力を確認してみることにした。
3DMark |
さすがAMDのモバイル向け最上位構成とあって、デスクトップGPUのミドルレンジに匹敵するパフォーマンスを叩き出している。総合スコアはもう少しといったところだが、特にGraphics Scoreの伸びが印象的だ。
ちなみにテスト中は“Extreme”プリセットを選択していても、思った以上に冷却ファンがおとなしい。かなりの負荷がかかっているはずだが、ある程度まではファンの回転数を抑える設定になっているようだ。
続いては同じくDirectX 11対応の3Dベンチマークより、「Unigine Heaven DX11 Benchmark 4.0」をチョイス。テッセレーションを駆使した高レベルの3D描画を用いて、主にGPUのパフォーマンスにフォーカスした検証を行ってみよう。プリセット設定は“Basic”と“Extreme”の2種類を選択している。
Unigine Heaven DX11 Benchmark 4.0 |
“Basic”では、Average FPSでマルチプレイの快適さの指標となる60FPSを楽々クリア。かなりの高負荷がかかる“Extreme”プリセットでも30FPSに踏み止まっており、設定次第でかなりの重量級タイトルに挑めるであろうことが窺える。さすがにゲーミングノートとあって、GPUのパフォーマンスは十分に合格ラインに達していると言ってよさそうだ。