ゲーミングデバイスへのこだわり

• 編集部：
  CORSAIRが展開しているゲーミングデバイスビジネスについてお聞きします。誕生の経緯を教えてください。
• Bertrand氏：
  当然の話ですが、CORSAIRとして常に成長を続けていかなくてはなりません。それでは、CORSAIRのストロングポイントはどこにあるのかと考えると、やはりエンスージアストに強いブランドであると。では、どのようなカテゴリの製品を提供すればいいのか。
  　CORSAIRでは、すでにPCケースを含めた内部のパーツは多数取り扱っています。ならばケースの外でも使えるカテゴリで、CORSAIRのDNAを表現できるものは何か。それがゲーミングデバイスビジネスでした。
• 編集部：
  実際の開発はどのように行っているのでしょう。
• Bertrand氏：
  ご存知の通り、CORSAIRは独Raptor Gamingを2012年8月に買収しています。これにより、従来からあったVengeance Gamingと合わせて、一気にプロダクトのラインナップを増やすことができました。開発においてもプロゲーマーを積極的に採用し、彼らの意見を取り入れた製品作りを行っています。
• 編集部：
  いわゆるゲーミングデバイスを専門に取り扱うメーカーがありますが、差別化はどのように考えますか？
• Bertrand氏：
  CORSAIRは自作パーツ専門のメーカーですから、最新のテクノロジーといった強みは彼らよりもあると思っています。例えば、先日発表したCherryのイルミネーションキーボード「Cherry MX RGB」などは良い例だと思います。
• Tim氏：
  CORSAIR製のキーボードは、筐体にヘアライン加工を施したアルミフレームを採用しています。PCケースや電源ユニットもクオリティや耐久性は重要なポイントですが、ゲーミングキーボードも同様に考えています。特にゲーマーの中にはプレイ中に激しい操作をする方もいますが、弊社のキーボードは耐久性がある作りなので安心して使えます。当然コストはかかりますが、ユーザーには高品質で長く使えるものを提供したいのです。
• 編集部：
  開発にもそれなりにリソースをかけているんですね。
• Scott氏：
  全ての製品がそうですが、R&Dチームがインハウス（企業内）で企画から設計、デザインまで行っています。これは、今まで日本市場ではあまり強調してこなかった点なのですが、OEM製品はひとつもありません。
• 園部氏：
  たまにアキバのショップさんを回っていても、バイヤーさんに「CORSAIRの電源は他社からのOEMなんですよね」などと聞かれることがあります。でもそれは間違いで、Scottが言うようにOEM製品はないのです。
• 編集部：
  著名なメーカーの電源ユニットの中には”名前だけ”という製品も少なくないですよね？
• 園部氏：
  CORSAIRは違います。製造は、専門メーカーに依頼しますが、その他の工程はすべてCORSAIRの社内で行っています。品質基準も厳しくチェックし、クオリティを満たさない場合は、依頼しているメーカーもすぐに変更します。ですから、ゲーミングデバイスも社内のR&Dチームがしっかり考えて作りだしたオリジナルの製品なのです。