マザーボードへの取り付け手順を確認する

冷却能力テストを行う前に、マザーボードへの取り付け方法を順を追って解説しておこう。「ETS-N30」シリーズは比較的軽量（290g）ながら、固定にはバックプレートを使ったネジ留め式が採用されている。純正CPUクーラーが採用するプッシュ式（ファスナー）は、いわゆる「CPUクーラーメンテナンスホール」いらずの”お手軽方式”だが、CPUとの確実な密着は、ネジ留め式には適わない。マザーボード基板の反りを抑える事ができるバックプレート式は脱落の心配も低く、安心感も高い。なお今回は冷却能力テストに、Intel Core i7-4770Kを使用するため、ここではIntel系の取り付け手順を紹介する。ちなみにAMD系もブラケットの形状が違うだけで、大きな違いはない。

例によってIntelのソケット毎のネジピッチ違いにより、「バックプレート」末端には3つのネジ穴がある。LGA1155（1156/1150共通）は、赤矢印の穴を使用する
「バックプレート固定用ネジ」で4箇所を固定。ガタツキがでないよう、セオリー通り対角線を交互に締め付けていこう
	なおマザーボードと「バックプレート固定用ネジ」間には、「プラスティックワッシャ」を挟み、絶縁処理を行う。基板を傷付けることもない
4箇所作業を行えば、台座の完成。複雑な工程がなく、マザーボードをPCケースに固定したまま、CPUクーラーメンテナンスホールを使っての作業も楽に行う事ができる
ここで一旦、フィニッシュのネジ留め時に邪魔になる冷却ファンを取り外しておく。工具不要のツメ固定式としたのは、着脱を容易にしておく必要があるためだ
「Intel用ブラケット」（2本1セット）をヒートシンクの受熱ベース部にネジで固定。ちなみにヘッドの大きなネジだが、受熱ベース面から飛び出ることはない
	ハンドスクリュータイプの「ブラケット固定用ナット」で台座4箇所に固定。緩まないようにしっかりとねじ込んでおこう
気をつけなければならないのは、ヒートシンクの向き。「SEF（Stack Effect）design」により、エアフロー方向が決められており、ヒートシンク上面にあるENERMAXロゴ側に冷却ファンを固定することになる
冷却ファンをセットすれば作業は完了。ヒートシンク自体が小型である事から、リテンションのネジがブラインドにならず、組み込みはし易い