エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.315
2014.04.05 更新
文:GDM編集部 松枝 清顕
In Winが初めて強化ガラス(TEMPERED GLASS)に目を付けたのは、鉄パイプと砂型鍛造プレートで構成された「D-Frame」だ。デビュー当初、その斬新なスタイルからディスプレイ用途に向いた「企画モノ」という印象が強かった。しかし実際にはPCケースとしての出来が非常に良く、世界の自作派から高い支持を得た事は記憶に新しい。さらに超レアモデル「Tou」に至っては、サイドパネルだけでなく、フロントからリアにかけて強化ガラスを採用。素材を生かした実に美しい仕上がりは、昨年行われた「COMPUTEX TAIPEI」の会場でひと際目立つ存在として、大きな話題を呼んだ。
「D-Frame」 | 「Tou」 |
エルミタではこれまで、両モデル共に詳細検証をお届けし、いずれも非常に多くのアクセスを集めている。これまでにない斬新なデザインとアイデアへの関心は高く、自作派をさらに唸らせる新作の登場を心待ちにする人も少なくないだろう。
そして先日、In Winは新たに強化ガラスを採用したPCケースをデビューさせた。それが今回ご紹介する「IW-CF02(901)」だ。
「IW-CF02(901)」 実勢価格27,000円前後(発売中) 製品情報(In Win)(CFD販売株式会社) |
「IW-CF02(901)」はMini-ITXフォームファクタに対応するミニタワー型PCケースだが、実は昨年末、ほぼ同一スタイルでATXフォームファクタに対応する「IW-CF01(904)」が先行デビューを果たしている。つまり今回の主役となる「IW-CF02(901)」はその弟分にあたるワケだ。
「IW-CF02(901)」を語る上で、アルミニウム製「一体成型フレーム」を忘れてはならない。4mm厚アルミニウムの一枚板を4箇所折り曲げる事でフレーム(外装パネル)を成型。高い剛性と、ヘアライン加工が施されたアルミシルバーの質感は、強化ガラス製サイドパネルと相まって「IW-CF02(901)」の外観上、最大の特徴となっている。
さらにこのモデルは、ノルトライン・ヴェストファーレン・デザインセンターが選定を行う「Red Dot Award: Product Design 2014」および、「Taiwan Excellence Awards 2014」を受賞。革新的デザインや機能性が、自作業界以外から評価された点は特筆すべきトピックと言えるだろう。
外装パネルは一体成型の4mm厚アルミニウム板を採用。強化ガラスとの組み合わせにより、デザイン的にも優れたMini-ITXケースに仕上げた | |
一体成型フレームは、背面までのぐるりを囲むように、4箇所の曲げ加工で形作られている。なお背面の一部は、着脱式パネルが装着されている |