エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.316
2014.04.10 更新
文:GDM編集部 池西 樹
最後に消費電力について確認しておこう。測定は「OCCT 4.4.0:GPU Test」実行時の最高値を高負荷時、起動直後10分間放置した際の最小値をアイドル時に設定し、ワットチェッカーを使い計測を行った。
消費電力(W) |
消費電力はアイドル時が50W弱、高負荷時でも150W前後までしかあがらず、「N750Ti TF 2GD5/OC」のワットパフォーマンスは非常に高い。また各モードによる電力差を確認すると、「Silent」と「Gaming」で1.5W、「Gaming」と「OC」で1.0Wとその差はわずか。よほど消費電力にこだわりがない限り「OC」モードでの運用をオススメしたい。
パフォーマンス至上主義のハイエンドと違い、ミドルレンジのグラフィックスカードに求められる要件は多岐に亘る。多くのゲームが快適に動作するパフォーマンスはもちろん、電源交換が必要になる電力増や、PCの安定動作に影響があるほどの発熱は避けたいところ。さらに静音性や取り回しの良さも、重要なファクターとなる。こういった点を考慮すると、主要ゲームをそつなくこなすパフォーマンスを備え、補助電源コネクタも不要、さらに静音性・冷却性能にも不安がない「N750Ti TF 2GD5/OC」はまさに最適解といえる製品だ。
多くのユーザーニーズに応えることができる、最大公約数的ミドルレンジ「N750Ti TF 2GD5/OC」 |
唯一、気になる点を上げるとすればカードサイズ。200mm弱のモデルも多いNVIDIA GeForce GTX 750 Tiの中で、約250mmの全長はやや大柄。ただし、近頃ではMini-ITXケースでもグラフィックスカード搭載スペースを考慮したモデルが多数ラインナップされ、極端な小型化を狙わない限り、大きな問題にはならないだろう。これまで、電源容量や冷却不足を懸念して、アップグレードをためらっていたなら、ぜひ「N750Ti TF 2GD5/OC」の導入を検討してみて欲しい。かならずや期待に応えてくれることだろう。