エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.318
2014.04.17 更新
文:GDM編集部 絵踏 一
GIGABYTE「GV-N75TWF2OC-2GI」 実勢売価21,000円前後 製品情報(CFD販売株式会社)(GIGABYTE TECHNOLOGY) |
メーカーカスタムのグラフィックスカードにおいて、購買意欲を左右する重要なピースにオリジナルクーラーを挙げる人は多いだろう。NVIDIA最新のミドルレンジGPU GeForce GTX 750 Tiを搭載する「GV-N75TWF2OC-2GI」にとっても、独自の冷却機構「WINDFORCE™ 2X」の存在は大きな魅力。デュアルファンと8mm径の極太ヒートパイプをミックスしたミドルレンジ定番の仕様だが、その見慣れた風貌はそのまま完成度の裏返しとも言える。歴代モデル同様、優れた冷却パフォーマンスと際立った静粛動作が期待できそうだ。
もはやGIGABYTE製グラフィックスカードの代名詞とも言える「WINDFORCE™」クーラーを搭載する。ミドルレンジ向けに設計された程よい大きさで、デュアルファンと8mm径ヒートパイプの組み合わせが採用された |
また、グラフィックスカードの本分といえる性能面のカスタマイズも抜かりなし。優秀なクーラーを装備していることもあり、「GV-N75TWF2OC-2GI」はコアベースクロック1,215MHz(リファレンス1,020MHz)、コアブーストクロック1,294MHz(1,085MHz)へと大幅なチューニングが施されている。メモリ周りはリファレンス準拠ながら、コアクロックに限ればリファレンス比で約20%の性能向上を実現。よりパワフルなモデルを求めるパフォーマンス重視のユーザーも満足できるだろう。
ハイエンドモデルと同じ「瞳」の意匠から変更され、パッケージには精悍なフクロウをデザイン。背面には独自クーラー「WINDFORCE™ 2X」の仕組みが分かりやすく図解されている |
ちなみに数あるGTX 750 Ti搭載モデルで対応が別れたのが、PCI-Express補助電源に対するアプローチだ。そもそもリファレンス仕様では補助電源コネクタを必要とせず、その使い勝手のよさは発売時から話題となった。ところがGIGABYTEはあえて補助電源を6pin×1構成で実装、一見すると手軽さが失われたように感じるかもしれない。
ただしその選択は、フルロード時における安定動作のため。多少の面倒と引き換えにしても安定性や信頼性をとる姿勢は、GIGABYTEならではといえる。
GTX 750 Tiの魅力でもある補助電源非搭載のメリットを捨て、電力の安定確保を追求したGIGABYTE。それにより供給電力にかなりの余裕が生まれ、その様子はコップの水量で分かりやすく説明されている |