利便性が劇的に向上する「スイングアウトサイドパネル」

「Graphite 760T」特有のギミックであるスイングアウトサイドパネルをご紹介しよう。

スイングアウトサイドパネル

このモデルには、左サイド側にアクリルパネルが搭載されている。アクリルサイドパネル自体は特に目新しい装備品ではないが、「Graphite 760T」では上下の縁を除き、ほぼ全面スモークアクリルを採用。マザーボードやグラフィックスカードのみならず、ドライブベイや水冷ユニット等ほぼ全ての構成パーツを眺める事ができる。さらに開閉アクションにも仕掛けがあり、フロント寄りにあるハンドルを引くことでサイドパネルがオープン。後方側2箇所にヒンジ（蝶番）があり、約200°程度まで完全に開ききることができる。

スイングアウトサイドパネルは、ハンドルロックを解除するだけで簡単に開閉可能。メンテナンス性は極めて良好だ

さらにスイングアウトサイドパネルを上方向に持ち上げれば、ヒンジ（蝶番）部分から取り外す事ができる。ネジは一切使用されておらず、ちょっとしたメンテナンス時はハンドルロック解除でオープン、組み込みや増設時はヒンジ（蝶番）から取り外して作業すればいい。

この抜き差しできる「旗蝶番」自体は単純な機構ながら、サイドパネルに用いる事で利便性が劇的に向上する。まだまだ日常生活用品を見回せば、PCケースに応用できるギミックが潜んでいるかもしれない
ちなみにスイングアウトサイドパネルは左右いずれにも装備。ただしスモークアクリルは左サイドのみで、マザーボードトレイ背面にあたる右サイドは非スケルトン仕様

組み込む前にボトム部をチェック

「Graphite 760T」は重量級フルタワーPCケースだけに、ボトム部を確認するなら組み込み前のこのタイミングがベスト。よっこらしょと本体をひっくり返し、くまなくチェックしておこう。

「Graphite 760T」ボトム面。画像手前がリア方向にあたる

普段めったに目にすることがないボトム部にも、ホワイト塗装が施された「Graphite 760T」。中央部の通気口は120mm口径ファン増設スペース、さらにリア方向末端は電源ユニット搭載スペースにあたり、通気口にはスライド着脱式防塵フィルタが装着されている。
　また床接地面は一般的なシャーシ直付けのインシュレーターではなく、かさ上げ用のスタンドが前後に装着されていた。

前後に装着されたスタンドはABS樹脂製。本体を支えつつ、シャーシと床接地面との間に冷却ファン用の吸気スペースを空ける重要な役割を担っている。なお床（設置面）とシャーシ間は高さ約30mmだった
中央部にある通気口は120mm口径ファン増設用	床接地面には滑り止めゴムラバーを装着。都合前後左右に4ヶ所貼り付けられている