エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.324
2014.05.05 更新
文:GDM編集部 池西 樹
続いて、定番のCGレンダリングソフト「CINEBEHCN R15」を使い、CPUコアの性能を確認していくことにしよう。テストはシングルコアとマルチコアの2種類を選択している。
CINEBENCH R15(cb) |
TurboCore機能により、シングルコア時は最大2.70GHzまで動作クロックが上昇するため、先日詳細レビューをお届けした4コアSoC、Athlon 5350を上回るパフォーマンスを発揮する。一方、負荷の上がるマルチコア時は最大クロックが2.40GHz前後で頭打ちになるが、それでもAthlon 5350とほぼ同等。シングル・マルチスレッドともデスクトップ向けローエンドに近い性能を発揮する。
次に、グラフィックス系ベンチマークを使い、3D性能を検証していく。まずは定番の3Dベンチマークソフト「3DMark」から。なおプリセット設定は、APIにDirectX 10を使用する「Cloud Gate」と、DirectX 11を使う「Fire Strike」の2種類を選択した。
Cloud Gate | |
Fire Strike |
GPU負荷の軽い「Cloud Gate」では、Graphics Scoreは3,000弱、総合スコアも2,500強をマーク。テスト中に表示されるFPSは15前後で推移しており、滑らかとまでは行かないが、激しくコマ落ちするほど描画処理が間に合わない場面は見られなかった。しかし、GPUの負荷が上がる「Fire Strike」では、Graphics Score、総合スコアとも500に届かず厳しい結果。このクラスの描画を期待するには、少々荷が重いと言わざるを得ない。
続いて、実際のゲームシーンを考慮した3Dベンチマークとして、「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編」のスコアを確認していこう。品質設定のプリセットは“標準品質(デスクトップ)”と“高品質(デスクトップ)”にセット、解像度は1,280×720ドットと1,920×1,080ドットの2パターンを選択して計測を行っている。
ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編 |
基本的には、グラフィックカードの増設が必須されるベンチマークということで、“高画質(デスクトップ)”やフルHD解像度では、明らかにスペック不足。ただし、“標準品質(デスクトップ)”の1,280×720ドットでは、基本的な動作が保証される“普通”を獲得し、サブアカウント向けや緊急プレイ用としてなら、十分その役割を果たすことができるだろう。
同じく、3D系ゲームベンチマーク「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン」の結果も確認しておこう。テスト条件はグラフィック設定を“標準品質”と“最高品質”にセット。解像度は1,280×720ドットと1,920×1,080ドットの2パターンで計測を行っている。
ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンラインベンチマーク |
こちらも“最高品質”の1,920×1,080ドットでは“重い”判定で、ゲームのプレイは厳しい印象。しかし“標準品質”の1,280×720ドットでは“ふつう”、“標準品質”の1,920×1,020ドットや“最高品質”の1,280×720ドットでも、プレイアブルとされる“やや重い”を獲得しており、若干画質や解像度を上げた状態でもゲーム動作に支障がないレベルは維持できそうだ。ここまでの結果を見る限り、「ZBOX nano AQ02」ならオフィスユースからHD解像度までのライトなゲームプレイまで、かなり幅広い用途で活躍が期待できる。