エルミタ的一点突破 Vol.32
2014.05.10 更新
文:GDM編集部 松枝 清顕
いよいよ「NH-D15」本体を手に、詳細チェックを開始していこう。でもその前にご紹介しておきたいのが、外装パッケージだ。
大口径冷却ファンを2基搭載するツインタワースタイルのサイドフロー型だけに、「NH-D15」はかなり大型なCPUクーラーだが、それに比例して、外装パッケージは空冷最大級のビッグサイズ。実測W185×D230×H265mmという、これまでにない大迫力は、空冷最強に相応しい堂々たるものだ。
Noctuaブランド共通デザインを採用する外装パッケージ | |
既存モデル「NH-U12S」との比較で、その巨大ぶりは十分お分かり頂けるだろう。とにもかくにもデカい |
巨大パッケージに目を奪われがちだが、フタを開けるとNoctuaブランドのイメージに相応しく、緻密な「パッケージ術」が見て取れる。製品の善し悪しとは無関係ながら、実機検証の前にご紹介しておこう。
少々寄り道をしたが、ここからは「NH-D15」を手に取り、外観スタイルから詳細にチェックを開始していく。2基の冷却ファンを含めると、1.32kgにもなるヘビー級の「NH-D15」は、その体躯のイメージとは違い、実に繊細で精密な工作物だ。その緻密さこそが、Noctuaが数多あるPCパーツメーカーとは一線を画す、独特な世界観を作り出すゆえんと捉えることができる。
ここで一旦冷却ファンを取り外し、ヒートシンクのみの状態を観察してみたい。シルバーアルマイトで腐食を防止し、いつまでも美しい外観を保つヒートシンクは、広い表面積のアルミニウム製放熱フィンを幾重にも重ね、デュアルタワー式に仕上げられた。左右ヒートシンクデザインはシンメトリー。いかにもNoctuaらしい仕上がりだ。
左右対称のデュアルタワー式ヒートシンク。既存「NH-D14」とは若干フィン形状に変更が加えられている。詳細形状については後述 | |
ヒートシンク単体の外形寸法は、W150×D135×H165mm。つまりPCケースに収めるには、170mm程度のスペースが欲しいところ |