エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.327
2014.05.17 更新
文:テクニカルライター・藤田 忠
付属品や内部構造のチェックの次は、「V750 Semi-Modular」を実際に動作させ、高負荷時やゲーミング時の挙動を検証していこう。テスト環境は、CPUに「Core i7-4770K」を使用した定番のLGA1150プラットフォームを用意。さらに750Wモデルの「V750 Semi-Modular」が最も高効率になる電源負荷50%に近づけるため、グラフィックスカードにTDP250WのNVIDIA「GeForce GTX 780 Ti」搭載カードを使用。CPUとGPUに負荷を与えるゲーミング時の消費電力は340Wオーバーになっている。なお、詳細なテスト機材の構成は以下の通りだ。
まず初めは、ベンチマーク&PCシステム診断アプリ「AIDA64」のストレステスト「System Stability Test」を1時間実行。各電圧の変動をチェックしていこう。なお、ストレステストはGPUとSSD(ストレージ)を除いたCPUとメモリーに負荷をかけている。
AIDA64のSystem Stability Test実行時の各電圧の変化状況 | |
AIDA64のSystem Stability Test実行時の各電圧の最大/最小/平均値 |
さすが高安定を謳っているCooler Master「V Semi-Modular」シリーズ。1時間の高ストレス状態でも+12Vや+5V、+3.3V、DIMM(テスト環境は1.5V)の波形は、ほぼフラットになっており、重要な+12Vの最小値は12.096Vで最大/最小値の変動幅は0.096Vと非常に小さくなっている。+3.3Vと+5Vも同様で、変動幅は1%以内に収まっている。
続いては定番3Dベンチマークテスト「3DMark」の「Fire Strike」と「ファイナルファンタジー XIV:新生エオルゼア ベンチマークキャラクター編」(以下:新生FFXIVベンチマーク)を使用。ともに1時間ベンチマークをループさせた。設定は3DMarkが、DirectX11の機能をフルに利用するFire Strike(解像度1920×1080ドット)、新生FFXIVベンチマークは描画設定「最高品質」、解像度1920×1080ドットのフルスクリーンで実行している。
なお、「3DMark」、「新生FFXIVベンチマーク」ともベンチマーク中の消費電力は330~347W程度になっている。
3DMarkの各電圧の変化状況 | |
3DMarkの各電圧の最大/最小/平均値 |
+12VはCPUとGPUともに低負荷になるテストロード時に若干変動しているが、概ねフラットな波形になっている。+5VやDIMMも「System Stability Test」時と同じく安定しているが、なぜか+3.3Vに細かな波が出ており、変動幅は0.048Vと「System Stability Test」実行時と比べて大きくなっている。