コアな自作派であれば一度は想像、またはチャレンジしたことがあるだろう“完全無音PC”。以前は対応パーツも高価で、選択肢も少ないことからかなり敷居が高かった。しかし、CPU・GPUの省電力化が進み、ファンレス駆動を謳うマザーボードも増加。さらにSSDやACアダプタ、ファンレス電源ユニットなど周辺パーツの整備も進み、下地はかなり整ってきた。
そこで今回は“完全無音PC”を狙うべく、
GIGABYTE TECHNOLOGY(本社:台湾)のファンレスMini-ITXマザーボード
「GA-E2100N」をチョイス。デュアルコアCPUとRadeon GPUを統合しつつ、TDPわずか9Wという低消費電力APUを搭載した、そのポテンシャルは如何なるものか、じっくりと検証していくことにしよう。
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GIGABYTE「GA-E2100N」 実勢売価9,000円前後
製品情報(GIGABYTE) |
x86プロセッサ初のクアッドコアSoC「Kabini」
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Kabiniは、CPU、GPU、チップセットの機能を1チップに統合したSoC(System-on-a-chip)型APU。チップの実装数を削減できるため、省電力・省スペースな設計が可能となる |
x86プロセッサ初のクアッドコアSoCとして登場したAMD Kabini。IntelのノートPC向けプロセッサの対抗とされる製品で、CPUにはクアッドコアデザインのJaguarコアを搭載。またGPUにはGCNアーキテクチャを採用するRadeon HD 8000シリーズが内蔵され、クラス最高レベルのワットパフォーマンスを実現させた。
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Kabiniのブロックダイアグラム図。CPUはクアッドコアまで対応し、GPUにはSP数128基のRadeon HD 8000シリーズ(Socket版ではRadeon R3 シリーズと命名)が内蔵されている |
ちなみに発表当時は基板直付のオンチップ版のみリリースされたが、今年4月には「Athlon/Sempron」シリーズとしてSocket版も登場。高いワットパフォーマンスと手頃な価格設定もあり、アキバでの売れ行きは上々と聞く。なおオンチップ版Kabiniのラインナップは以下の通り。