エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.329
2014.05.24 更新
文:GDM編集部 池西 樹
続いて「GA-E2100N」の冷却性能と消費電力について確認をしていこう。テストにはCPU・GPUに強制的に100%の負荷をかける「OCCT 4.4.0:POWER SUPPLY」を使い、高負荷状態30分経過時の温度と消費電力をそれぞれ計測している。
プロセッサ温度(℃)(室内温度23.6℃) |
プロセッサの温度はアイドル時53℃に対し、高負荷時は81℃を計測。内部容積に余裕のあるATXケースを採用していることを差し引いても、完全ファンレス駆動に不安はない。またアイドル時の温度が若干高めなことから、耐久性への影響を気にする人もいるだろうが、「Ultra Durable(TM) 4 Plus」に準拠する「GA-E2100N」では、大きなデメリットにはならないだろう。
消費電力(W) |
さらに消費電力はアイドル時17.4W、高負荷時でも28.1Wまでしか上がらず非常に優秀。HDDや光学ドライブを増設しても40W前後で収まる計算で、60Wクラスの安価なACアダプタと組み合わせてみるのも面白い。
完全無音動作の準備が整ったところで、ここからはパフォーマンス検証に移ることにしよう。まずは「Windows 7 エクスペリエンスインデックス」を使い、基本性能を確認していく。
Windows 7 エクスペリエンスインデックス |
「GA-E2100N」(以降E1-2100)は、1.00GHzという低クロック動作がネックとなり、プロセッサは合格点ギリギリの「3.1」。TurboCore機能を搭載するC-60の後塵を拝する結果で、CPUに負荷のかかる処理は、ある程度割り切りが必要になる。またSATA3.0(6Gbps)SSDを使用しているため、プライマリハードディスクが最高値の「7.9」を獲得している点にも注目したい。消費電力や発熱面でのメリットも大きく、SSDは必須アイテムになりそうだ。
続いて、定番のCGレンダリングソフト「CINEBEHCN R15」を使い、CPUコアの性能を確認していこう。テストはシングルコアとマルチコアの2種類を選択している。
CINEBENCH R15(cb) |
「Windows 7 エクスペリエンスインデックス」ではC-60に差をつけられたE1-2100だが、「CINEBENCH R15」ではまったくの互角。そこで原因を追求するため、ベンチマーク中のC-60のクロックを追跡したところ、定格の1.00GHzまでしか上がらないことが確認できた。 TurboCore機能は、TDPに余裕がある場合のみクロックを引き上げるため、常に高負荷がかかるテストではあまり効果がないようだ。また「CINEBENCH R15」の結果を見る限り、KabiniとOntarioでは、クロックあたりのCPU性能はほぼ同等と考えていいだろう。