エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.329
2014.05.24 更新
文:GDM編集部 池西 樹
ここからはグラフィックス系ベンチマークを使い、GPUコア性能の検証を進めていく。まずは定番の3Dベンチマークソフト「3DMark:Ice Storm」のスコアから確認していこう。
3DMark:Ice Storm |
総合スコアは約16%、純粋なGPU性能を測るGraphics Scoreでは約35%の差をつけ、SP数128基のE1-2100が、SP数80基のC-60を圧倒する結果。CPUコアではあまり違いが見られなかったKabiniだが、GPUコアはOntarioから大きく改善され、パフォーマンスが飛躍的に向上している。
続いて実際のゲームシーンを考慮した3Dベンチマークとして、MMO RPG「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン」のスコアを確認していこう。テスト条件はグラフィック設定を“低品質”、解像度は1,280×720ドットを選択して計測を行っている。
ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン |
C-60との比較では大幅にスコアが上昇しているが、画質設定を最低レベルにした状態でも評価は“やや重い”止まり。ゲームプレイは不可能ではないが、サブアカウントや緊急用など、ライトな運用に留めるべきだろう。
続いてアクションゲームの名作「STREET FIGHTER IVベンチマーク」のスコアを確認していこう。品質設定のプリセットはアンチエイリアスを“NONE”、テクスチャフィルタを“OFF”、それ以外はすべて“低”を選択し、解像度は1,280×720ドットにして計測を行った。
STREET FIGHTER IVベンチマーク(fps) |
低解像度かつ画質設定をかなり絞っているとはいえ、シングルプレイの合格点とされる30fpsを楽々クリア。ベンチマーク評価もプレイアブルとされる“Rank C”判定を獲得している点は十分評価できる。さらにC-60との比較では「3DMark」と同様、約35%と大きく差をつけており、実際のゲームでもGPUの改善はかなりの効果を発揮している。
ベンチマークテストの最後は、いまだ根強い人気を誇るオンラインゲーム「ファイナルファンタジー11ベンチマーク3」にて締めくくることにしよう。解像度は“Low”と“High”の2パターンを選択して測定を行っている。
ファイナルファンタジー11ベンチマーク3 |
かなり歴史の古いオンラインゲームということで、“Low”なら快適な動作を保証する“つよ”を獲得。“High”でも標準的な動作が期待できる“ちょうど”で、画質設定や解像度を上げた状態でもゲーム動作に支障がないレベルは維持できそうだ。ここまでの結果を見る限り、最新ゲームは厳しいが、ブラウザベースや旧作のオンラインRPGであれば、それなりに楽しむことができるだろう。
GIGABYTE「GA-E2100N」を使い“完全無音PC”に挑戦した、今回の撮って出しレビュー。1GHzという動作クロックが足かせとなり、CPU中心の作業ではある程度の割り切りが必要になるが、GPU性能はライトなゲームもプレイできるなどなかなか優秀。さらに動画再生向けの専用デコーダが内蔵されるため、フルHD動画もコマ落ちなく再生でき、静音性が重要となるHTPC向けやオーディオ向けPCには有望な選択肢となるだろう。
今回の検証ではファンレス電源を使用しているが、消費電力の少ない「GA-E2100N」ならセミファンレス電源を組み合わせても“完全無音”化が可能だ |
また高負荷時でも30W未満という、低消費電力を活かした常時起動PCにもオススメ。当初不安視していた冷却性能にも問題はなく、「Ultra Durable(TM) 4 Plus」準拠により品質も確保。価格も9,000円前後と手頃なことから、ぜひ本マザーボードを使い“完全無音PC”の世界を体験してみて欲しい。