エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.331
2014.05.30 更新
文:GDM編集部 池西 樹
Ultra M.2未使用時の「GPU-Z 0.7.8」の結果。Bus Interfaceは「PCI-E 3.0×16@x16 1.1」で16レーン接続 | Ultra M.2使用時の「GPU-Z 0.7.8」の結果。Bus Interfaceが「PCI-E 3.0×16@x8 1.1」で8レーンに制限されることがわかる |
素晴らしいパフォーマンスを発揮するUltra M.2だが、CPUのPCI-Express3.0(x4)を使用するため、グラフィックスカードのレーン数が8レーンに制限されるデメリットもある。そこで、Ultra M.2使用時、Ultra M.2未使用時、そしてUltra M.2非搭載のIntel Z87 Expressチップモデル「Z87 Extreme6」の3種類の環境を用意し、「3DMark:FireStrike」と「ファイナルファンタジーXIV:新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編」にて、グラフィックス性能への影響を確認してみることにした。
3DMark:FireStrike | |
ファイナルファンタジーXIV:新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編 |
今回の検証ではグラフィックスカードにRadeon HD 7950を使用しているが、「3DMark:FireStrike」「ファイナルファンタジーXIV:新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編」ともスコア差は1%前後。マルチグラフィックス環境や、よりハイエンドなグラフィックスカードでは、若干影響が出てくる可能性はあるものの、ミドルハイクラスまでならまったく同等と考えていいだろう。「Z87 Extreme6」との比較でも性能差は見られず、Ultra M.2実装によるボトルネックも無いようだ。
基板右下に配置された「HDD Saver」用コネクタ。使用する場合は封印シールを剥がして付属の専用電源ケーブルを接続する |
最後にASRock 9シリーズで新たに追加された「HDD Saver」を紹介しておこう。「HDD Saver」を使えば、専用コネクタに接続したHDD/SSDの電源を2台までソフトウェアにて制御可能。これにより、複数人が使用するPCにプライベートドライブを作成することができるユニークな機能だ。
今回はASRock 9シリーズのハイエンドモデル「Z97 Extreme6」について検証を進めてきたわけだが、独自インターフェイスUltra M.2のパフォーマンスはまさに圧巻。特にWindows 8.1と“Ultra Fast”による高速起動は、一度体感したら病みつきになること間違いなし。現状では対応ドライブがSamsung「XP941」シリーズに限られ、入手性にやや難はあるものの、懸念していたグラフィックス性能への影響もなく、ストレージ性能を重視するなら最上の組み合わせだ。
また新品質規格「Super Alloy」による高品質設計や、音質を追求したオーディオ回路「Purity Sound(TM)2」は、標準用途だけでなくゲーミングPCのコアとしても魅力十分。今後登場予定のDevil’s Canyonや第5世代Coreシリーズへの対応も謳われており、長く付き合える1枚になるだろう。