エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.332
2014.06.01 更新
文:GDM編集部 絵踏 一
GIGABYTE「GA-Z97X-Gaming G1 WIFI-BK」 実勢売価52,000円前後 製品情報(日本ギガバイト株式会社) |
GIGABYTEが製造するマザーボードは、幅広いユーザー層にコミットするべく、かなりきめ細かいラインナップから構成されているのは周知のこと。新たに始動したIntel 9シリーズ世代においても、コンセプトの違う「G1™ Gaming」「OC Series」「Ultra Durable™」の3シリーズを柱として、実に33モデルもの製品を展開している。そしてその中にたった3モデル、「BLACK EDITION」と号するエリートモデルが存在するのだ。
その「BLACK EDITION」の最大の特徴とは、店頭に並ぶ全製品が過酷なストレステストを通過して出荷されているということ。GIGABYTEはこのレーベルのために、台湾・南平工場に専用の試験施設を設置。最高峰の品質を証明するべく、実に168時間(7日間)に及ぶサーバーグレードの負荷テストを行っている。そして出荷する製品には、それぞれに製造部門副社長兼ゼネラルマネージャーがサインした証明書がもれなく同梱されるという仕組みだ。
「BLACK EDITION」レーベルのマザーボードをテストする、台湾・南平工場の専用試験施設。すべての製品が、この場所で168時間もの過酷な負荷テストを経て出荷される |
ちなみにこの試験施設は一度に3,000枚の試験が行えるという大掛かりなものだが、いかんせん全製品のテストを行う以上、おのずと出荷台数は限られてしまう。それでも手にとった製品すべてがテスト済みという事実は、信頼性を語る上でかなりの説得力。高耐久を謳うモデルは各社から多くリリースされているが、GIGABYTEは一際面白いアプローチをとってきたといえる。
「G1™ Gaming」シリーズをベースにした「BLACK EDITION」最上位モデル「GA-Z97X-Gaming G1 WIFI-BK」。GIGABYTE製マザー33モデルの頂点に立つ存在だ |
グラフィックスは、4レーンのPCI-Express3.0(x16)による4-Way SLI/Quad CrossFireXをサポート。ネットワークはQualcomm「Killer E2201」とIntel製チップによるデュアルLANで構成されるほか、IEEE802.11ac対応の無線LANとBluetooth 4.0も標準装備している。
また、合計10ポートのSATA3.0(6Gbps)を搭載し、さらに次世代SATAインターフェイスの「SATA Express」ポートも実装。対応製品の登場はもう少し先になるものの、近い将来のアップグレードもしっかり担保されている。
テーマカラーは従来のグリーンからレッドにリニューアル、ヒートシンクデザインも刷新された。全方位に優れた性能を誇り、特に充実したオーディオ機能には注目だ |
そしてもう一つトピックとなるのが、ゲーミングシーンを盛り上げる優れたオーディオ機能「G1™ Audio」だ。
クリエイティブ製の4コアプロセッサ「Sound Core3D」やスタジオレベルの高品質音響コンデンサを実装、オーディオ回路はアナログ部分を分離した「Audio Noise Guard」を採用する。さらにユーザーによるオペアンプ交換も可能なほか、600Ωのハイインピーダンスヘッドホンを駆動させる「Gain Boost」など、贅沢な機能の数々は枚挙にいとまがない。さすが要求の高いゲーミングマザーボードとあって、全方位で高い完成度に仕上げられている。
パッケージには、IEEE802.11ac無線LAN+Bluetoothに対応する増設カード、3/4-Way SLI/Quad CrossFireX用のブリッジコネクタが同梱されている | そのほか「BLACK EDITION」仕様の付属品も。I/Oパネルは引き締まったブラックカラーに彩色、SATAケーブルも高級感あるメッシュタイプが採用されている |