エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.335
2014.06.24 更新
文:GDM編集部 松枝 清顕
外観デザインを頭に入れたところで、内部構造を詳細に見ていこう。「RAVEN 5」はマザーボード90°回転レイアウトの採用により、随所に特異性を見いだす事ができる。そのオリジナリティこそ最大の魅力だが、さて内部はどのように設計されているのだろう。構成パーツをマウントするエリア毎に解説していこう。
マットブラックカラーの内部を真横から眺めると、前のめりに傾斜している事がよくわかる |
外観セッションは手始めに、トップパネルからチェックを進めて行こう。強化プラスチック製で通気孔仕様のトップパネルは、後部寄りにある2本のピンでシャーシに固定。ツールフリーでカンタンに取り外すことができる。
通気孔仕様の強化プラスチック製トップパネル。この面は「正圧設計」により排気側に位置することから、防塵フィルタの類いは装備されていない | |
背面寄りに設けられた固定用ピン。ツールフリーで着脱は実にカンタンだ |
トップパネルを取り外すと、通常リア面にあるはずのバックパネルI/O部や拡張スロットが姿を現す。さすがにはじめて「RAVEN」シリーズに触れた人なら誰もが違和感を覚えることだろう。これこそがマザーボード90°回転レイアウトを採用する「RAVEN 5」最大の特徴というワケだ。
リア面の見慣れた光景はトップ面に。マザーボード90°回転レイアウトは、PCケースの概念や性格をガラリと変える大きなインパクトを与えている |
活躍の機会が減りつつある光学ドライブだが、「RAVEN 5」では右側面部にスリム光学ドライブベイを装備している。SilverStoneは5.25インチドライブベイに固執することはなく、利用頻度の変化に合わせ、スリム光学ドライブベイを採用する傾向にある。それはミドルタワークラスであろうと例外ではない。
通常ミドルタワーPCケースのフロント寄りエリアといえば、ドライブ搭載ユニットが当然のようにレイアウトされている。あまりにも見慣れた光景だけに“あって当然”といったところだが、「RAVEN 5」にはコレが無い。
割り切った内部設計が得意の「RAVEN」シリーズだが、ドライブ搭載スペースを開放することで、従来に比べマザーボードをフロントパネル側にずらす事で、ショートボディ化に成功している。
一般的なミドルタワーPCケースのスタイルでは、フロント寄りにドライブ搭載スペースが設けられている。しかし「RAVEN 5」ではこれを省略し、内部スペースが確保されている(画像は「RAVEN 3」) |
では省略されたドライブベイの「引越し先」を確認すると、3.5インチシャドウベイはリア下部に2台分のHDDケージが用意されていた。電源ユニット搭載スペースの下に位置し、HDDを縦にマウントするレイアウトが採用されている。
電源ユニット下の空きスペースに用意された、3.5インチシャドウベイユニット。ここには2台のHDDが搭載できるようになっている | |
3.5インチシャドウベイユニットはフロント側左列2個、リア側3個の計5個のネジで固定されている | |
3.5インチシャドウベイユニットは2ピース構造。両者は側面のネジで固定されており、分解ができるようになっていた |
今やストレージの主役、2.5インチSSDはマザーボードトレイ背面にマウントできる。場所はスリム光学ドライブベイの右横で、2台分のマウントスペースを用意。SSD本体側面のネジ穴を利用して固定する事になる。
マザーボードトレイ裏側に用意された、2.5インチシャドウベイ。SSD本体側面のネジ穴に合わせ、4つの折り返しが設けられている |