エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.337
2014.06.29 更新
文:GDM編集部 池西 樹
最後に消費電力について確認しておこう。測定は“冷却性能テスト”と同じ、「OCCT 4.4.0:PowerSupply」実行時の最高値を高負荷時、起動直後10分間放置した際の最小値をアイドル時に設定し、ワットチェッカーを使い計測を行った。
消費電力(W) |
アイドル時は概ね10W台前半で推移。CPU/GPUコアの両方がフルに動作する高負荷時でも31Wまでしか上がらず、省電力性能は極めて良好だ。今回はストレージに標準装備のHDDを使用しているが、SSDに変更すればさらに消費電力を削減することができる。またSSD(mSATA)とHDD(2.5インチ)のデュアルドライブに対応するため、常時起動のファイルサーバーやストリーミングサーバーとして使用するのもいいだろう。
画一的なデザインが多いコンパクトPCに、新たなスタイルを提案する「ZBOX OI520」。既存デザインに比べて、やや高さは必要になるが、接地面積は154mm四方と従来通り。さらにエッジフリーデザインのため、Cube型やタワー型モデルに比べて圧迫感がなく、コンパクトに見えるデザインはなかなか巧妙だ。筐体の内部スペースにも余裕ができ、冷却にも無理がなくなることから、PCの安定性や静音性と言った快適さに関わる部分でのメリットも非常に大きい。
優れたデザインと高いパフォーマンスを両立したコンパクトベアボーンの新機軸「ZBOX OI520」 |
またデザイン面にばかり目が行きがちだが、パフォーマンスや拡張面も充実。今回の検証を見る限り、ライトなゲームユースまでならメインマシンとしても十分なポテンシャルを備えており、初モデルながら完成度の高い製品に仕上げられている。ちなみに担当者によれば「ZBOX O」シリーズとして、同じ筐体デザインのバリエーションモデルの登場も予定されており、今後の展開も楽しみなシリーズとなりそうだ。