エルミタ的一点突破 Vol.338
2014.07.03 更新
文:GDM編集部 絵踏 一
Mini-ITXらしからぬ6フェーズの強靭な電源回路を搭載する「Z97I GAMING AC」。ブラックとレッドを基調としたテーマカラーはそのままに、冷却機構のデザインが刷新された |
ここからは、「Z97I GAMING AC」の搭載機能をエリアごとにチェックしていこう。まずはオーバークロック動作を含め、システムの安定性を左右する電源周りだ。
さすがゲーミング向けとあって、Mini-ITXモデルながら一般的なATXマザーボード並となる6フェーズ電源を搭載する。「ミリタリークラス4」の高耐久仕様はそのまま引き継がれたため、高効率・低発熱のタンタルコンデンサ「Hi-C CAP」や長寿命な「Dark CAP」、高効率かつ大出力なチョークコイル「Super Ferrite Choke(SFC)」といった、“名物”の高品質コンポーネントは健在。また、その一方でデザインは前モデルから刷新され、新設計「ドラゴンクロー・ヒートシンク」の採用など、冷却機構が改良されている。
チップセットは、Intel 9シリーズ最上位のIntel Z97 Expressを搭載する。新ストレージM.2やPCI-Expressのレーン分割はこのモデルでは意味をなさないが、CPUのオーバークロックでは真価を発揮してくれるはずだ。なお電源回路だけでなく、ヒートパイプで繋がれたチップヒートシンクもデザインを変更。同世代の他モデル同様、トップには「GAMING Series」のエンブレムが飾られている。
自在にオーバークロックが楽しめるシリーズ最上位チップIntel Z97 Expressを搭載。こちらも前モデルからヒートシンクデザインが刷新されている |
メモリスロットは、最大16GBを実装可能なデュアルチャンネル対応の2スロットを実装。動作クロックは最大DDR3 3,200MHzをサポート、ハイエンドなオーバークロックメモリも使用できる。
容量は最大で8GB×2の16GBが実装可能。なお、グラフィックスカード側は干渉を避けるため、ラッチフリー仕様となっている | |
BIOSメニューでは、最大でDDR3 3,200MHzまでの動作クロックを選択できる |
ストレージはSATA3.0(6Gbps)×4のほか、バックパネルにeSATA×2を装備。RAID 0/1/5/10のRAIDアレイを構築可能で、冗長性を確保するかパフォーマンスを追求するかはユーザー次第だ。ポート数もMini-ITX環境には十分で、不足を感じることはまずないだろう。
チップセットのすぐ横に実装された、4基のSATA3.0(6Gbps)ポート。バックパネルのeSATAポートを含め、チップセットに直結している |