エルミタ的一点突破 Vol.338
2014.07.03 更新
文:GDM編集部 絵踏 一
拡張スロットはPCI-Express3.0(x16)×1を実装する、Mini-ITXマザーボードの定番レイアウト。なお、「Z97I GAMING AC」の無線LANモジュールは専用コネクタで接続するため、前モデルに(モジュール用として)用意されていたminiPCI-Expressスロットは搭載されていない。
基本的にはグラフィックスカードのために使用するであろう、PCI-Express3.0(x16)スロット。拡張スロットこれ1基のみだが、その分優れたオンボード機能がカバーしてくれる |
ゲーミングシーンを盛り上げる要素として欠かせないサウンド環境として、「Z97I GAMING AC」はオンボード最高峰を誇るオーディオ回路「Audio Boost 2」を搭載させている。メインチップは電磁波の影響を排除するEMIシールドを装備するほか、ヘッドホンアンプ「OPA1652」やニチコン製オーディオコンデンサを贅沢に実装。さらにヘッドホン環境を改善するサウンドスイート「Sound Blaster Cinema 2」にも対応、ヘッドセットを使用したプレイでも迫力のサウンドが楽しめるだろう。
また、USB DACを使用する本格派のために「USBオーディオ・パワー」を搭載。USBコントローラチップを介さずATX電源から直接5V電源を生成できるため、USB DACに最適なきわめて安定した電力供給を実現する。
オーディオ専用コンポーネントを贅沢に採用する「Audio Boost 2」。厳しいレイアウトの制限からシリーズ中におけるミニマム版といった佇まいだが、Mini-ITXではこれ以上ない高音質サウンドを提供してくれる | |
きわめて安定した“質の高い”電源を供給する、「USBオーディオ・パワー」に対応。ATX電源から直接5V電源を生成、USB DACに最適な環境を実現している |
バックパネルには、まさしく隙間なしといった体で多数のインターフェイスを実装。USB3.0×4、USB2.0×4、eSATA3.0(6Gbps)×2、PS/2×1、音声入出力×6、光オーディオ端子×1、ギガビットLAN×1のほか、HDMI×2、DisplayPort×1の画面出力が並ぶ。この内PS/2×1とUSB2.0×2はゲーミングデバイス接続用に用意された「ゲーミングデバイスポート」で、最大1,000Hzの高ポーリングレートをサポート。オーディオ端子は、金メッキ処理を通常の3倍に厚くすることで耐久性を高めている。
ぎっしり詰まったハイエンドなバックパネルインターフェイス。PS/2と直下の赤いUSBポートは「ゲーミングデバイスポート」で、通常より手厚く金メッキ処理されたオーディオ端子も確認できる |
また、ネットワークも要チェック。ギガビットLANはゲーマー御用達NICことQualcomm Atheros製コントローラ「Killer E2205」によるもので、優先トラフィックを自動検出してカクつきや操作のタイムラグを軽減することができる。さらにIntel WiDiもサポートするWi-Fiモジュールが付属し、専用コネクタに接続することでIEEE 802.11ac対応の無線LANとBluetooth 4.0が利用可能だ。
miniPCI-Expressだった前モデルから変更され、専用端子で接続するWi-Fiモジュール。867Mbpsときわめて高速なIEEE 802.11ac対応無線LANと、25MbpsのBluetooth 4.0が利用できる |