エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.339
2014.07.10 更新
文:GDM編集部 池西 樹
続いて「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン」の結果を確認しておこう。品質設定のプリセットは“標準品質”と“最高品質”にセット、解像度はこちらも1,280×720ドットと1,920×1,080ドットの2パターンを計測している。
ドラゴンクエストXベンチマーク:“標準品質” | |
ドラゴンクエストXベンチマーク:“最高品質” |
「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン」では、GPUへの負荷が軽いこともあり、“標準品質”の1,280×720ドットでは、スコアが頭打ち。ただし、それ以外テストでは、軒並み40%以上スコアが向上しており、GPUコアのオーバークロック効果は非常に高い。オーバークロックというと、とかくCPUコアが話題にのぼるが、実際のゲームプレイを考慮するならGPUコアの調整にもぜひ挑戦してみて欲しい。
最後に、オーバークロックによる消費電力への影響を確認しておこう。計測にあたっては「3D Mark」実行時における最も高い数値を高負荷時、起動直後10分間放置した際の最低数値をアイドル時に設定している。
アイドル時と高負荷時の消費電力(W) |
アイドル時の消費電力は、省電力機構が効果的に働き、クロック、電圧ともほぼ同等レベルまで下げられることから、ほとんど違いは出ていない。高負荷時は4.20GHz駆動で20W増、GPUコアのチューニングもしている4.60GHzでは約2倍まで消費電力が増加。さすがに冷却については、何らかの対策を講じる必要があるだろう。とは言え、近頃のハイエンドPCに比べればまだまだ低い数値で、システム全体の冷却や電源ユニットについては、それほど神経質になる必要はない。
これまでオーバークロックと言えば、高価な「K」シリーズCPUに、ハイエンドマザーボードを組み合わせるスタイルが一般的だったこともあり、上級者向けの“遊び”という印象が強かった。しかし、今回検証した「Z97 Anniversary」とPentium G3258を使えば、20,000円以下というローエンド並みのコストで、オーバークロック環境を構築可能。性能の伸びしろも大きく、「Pentium Anniversary Boost」や「Load Optimized CPU OC Setting」のような、プリセット設定も豊富に用意され、これからオーバークロックを楽しみたいと考えている人には、まさにうってつけの組み合わせと言えるだろう。
またコスト重視とはいえ、Intel製ギガビットLANやELNA製オーディオコンデンサなど基本性能は充実。さらに「Super Alloy」仕様の高品質コンポーネントの採用により、安定性や耐久性にも不安はなく、定格運用を前提としたスタンダードPCのコアとしても魅力的な1枚に仕上がっている。