エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.344
2014.08.01 更新
文:GDM編集部 松枝 清顕
「Core V1」のCPUクーラー有効搭載スペースは、公称高さ140mm。150~160mmクラスのサイドフロー型CPUクーラーの選択肢が多い中、さすがにこのスタイルでは中型クラスまでの対応に留められている。両サイドおよびトップ面の寸法が同一で、各々のパネルが移動できるという隠れたギミックを持つ「Core V1」。CPUクーラーの搭載スペースを確保するためのサイズアップは、サイドパネルの高さだけでなく、トップパネルの寸法(高さ)まで変更される事を意味する。コンパクトなCube型スタイルを維持するためには、高さ140mmまでのサポートが妥当といったところだろう。
搭載テストに用意したのは、6月に検証記事をお届けしたThermaltake「Nic L31」。再びの声掛けは、高さ140mm(W128×D40mm)という、まさに「Core V1」向けのプロポーションから | |
トップパネルを閉じるとご覧の通り。サイドフロー型CPUクーラーを選ぶなら、同一メーカーの「Nic L31」でほぼ決まりだろう | |
右側面からの様子。できればリア80mm口径排気ファン×2基は増設しておきたい |
マニュアルを確認すると、グラフィックスカードの搭載スペースには、「Inner chassis」255mm、「Outer chassis」285mmと、2種類が記載されている。さてこれはなにを意味するのか。ひとまず搭載テストに奥行き270mmのグラフィックスカードを用意してマウントしてみたところ、なるほど2種類の数値が表すことに理由が分かった。
搭載テストに奥行き270mmのグラフィックスカードをマウント。カード末端がシャーシの枠からはみ出ている事が分かる |
左側面から確認すると、グラフィックスカードの右端がシャーシからはみ出ている事が分かる。つまりシャーシ枠内(Inner chassis)が255mm、フロントパネルに干渉するまでのギリギリのラインがシャーシ枠外(Outer chassis)285mmというワケだ。何のことはない”文字通り”といったところだが、グラフィックスカードがはみ出る部分に開口部を設け、限られたスペースを最大限使おうという設計は、よく考えられている。
グラフィックスカードの固定はインチネジ留め。なお拡張カードブラケット固定は、プラスチックのカバーで覆われている | |
グラフィックスカードがはみ出す部分に開口部を設けたシャーシ設計。カードの一部が飛び出したところで不都合はないため、拡張カード有効スペースは285mmのみの表記でも問題はない |