エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.344
2014.08.01 更新
文:GDM編集部 松枝 清顕
内部容積が限られているMini-ITX対応Cube型PCケース「Core V1」。そこでオススメしたいのがオールインワン水冷ユニットの導入だ。
小型化が進むポンプ一体型ウォーターブロックは、ミニPC用に設計されたトップフロー型CPUクーラーよりもコンパクトにできている。ラジエターさえマウントできれば、スマートに高冷却環境を構築する事ができてしまうというワケだ。「Core V1」は水冷ユニット導入を想定し、フロント部に標準搭載される200mm口径ファンを外す事で、120mmまたは140mm口径ファンに換装が可能。このネジ穴を利用すれば、ラジエターが搭載できるようになっている。
「COMPUTEX TAIPEI 2014」の展示機にも水冷ユニットがマウントされていた。ラジエター冷却用のファン周辺に気をつければ、マザーボード上に無造作にケーブルが行き交う事になっても問題は無い | |
水冷ユニット導入を想定して設計されている「Core V1」。手軽に高冷却環境を構築する事ができる強みは魅力的だ |
とにもかくにも、市場想定売価税抜4,980円はインパクトが強すぎる。だからこそ、頭の片隅で価格なりの”手抜き工事”を探しつつの検証であった事は確かだ。しかし従来通りの検証手順を終えたところで、これといった大きな落とし穴は見当たらなかった。
強いて言うならば、サイドパネル(トップパネル含む)の立て付けが若干”それらしい”程度で、それも閉じてしまえば直ぐに忘れてしまう程度のこと。また設計上の問題としては、5.25インチまたはスリム光学ドライブベイが無いことに不便を感じる人がいるかもしれない。しかしそれも外付けドライブを利用すればいい。致命傷になるほどのマイナス点とは到底思えない。
コンシューマ向けMini-ITXマザーボードの急激な普及により、対応PCケースの選択肢は数知れず。特にコンパクトゆえにCube型PCケースの種類は多い。しかし完成度も高く、チープな印象は皆無の「Core V1」が、税込5,000円台で入手できてしまう事はある意味驚異だ。Mini-ITX対応Cube型PCケースの「売れ筋チャート」、その上位に食い込むまでに、それほどの時間は必要としないだろう。