エルミタ取材班が行く
2014.08.04 更新
文:GDM編集部 Tawashi
くるくる回る回転台の上で、IntelやNVIDIAといったロゴシール等のラベリング、グラフィックスカードの未使用コネクタにカバーを取り付ける作業が行われていた |
無事にセットアップと検査をパスしたPCは、いよいよユーザーの手元へ向かうべく最終工程へ入る。本体のクリーニングを行った後、ロゴシール等のラベリング、グラフィックスカードの未使用コネクタにカバーを取り付ける。さらにドライバCDや電源ケーブル、マウス、キーボードといった多数の付属品を同梱。専用の段ボールに梱包されたPCは、地方別にまとめられ出荷を待つことになる。
上海問屋の物流・配送センター。入荷部材の管理や全国店舗へ発送するための梱包作業を行っている | |
上海問屋扱いの製品は特に小物が多い。探すのも一苦労に見えるが、管理されているため迷うことはないという |
本稿の冒頭でも説明した通り、「綾瀬事業所」の3Fはドスパラと上海問屋の物流・配送センターになっている。大きく分けてドスパラと上海問屋の2エリアに分けられているが、どちらも巨大な倉庫といったところ。全国店舗への発送業務のほか、通販の注文対応もこちらで全て行っている。
ドスパラの物流・配送センター入口では1Fから搬入された荷物が入庫されていた。店舗と通販用の在庫で、こちらでチェックしたあと倉庫に納められる仕組みだ |
「入荷された製品は完全管理されているので、担当者が迷うことはない」とのことだが、碁盤の目状になっている倉庫内部は、一見するとどこに何があるのか全く不明。「よく売れる人気製品は、なるべく近くにある」といった工夫もされているとのことだが、ここから指定された製品を探しだすといった作業は、正直、方向感覚が鈍い筆者のような人間にとってはハードルが高い。ちなみに在庫点数は多すぎて不明らしいが、製品の種類は常時2,600~3,000ほどあるという。
入庫された製品は棚に並べられていく。大手パーツショップの店頭のようなイメージだが、値札がない分派手さはない。製品は見つけやすいように、整理・管理されていた | |
コールセンターは2Fにある | 3Fエリアには食堂も。“食堂のおばちゃん”に確認したところ、一番人気はカレー(300円)。最近は日替わりの麺メニュー(400円)も人気とのこと |
本来であれば無機質であるはずのPC。だが、実際にその製造過程を見ることで、そこに携わるスタッフからのメッセージが聞こえてくる。ワンストップオペレーションに沿った製造過程は実にシステマチックながら、見学ツアーを終えた後に改めて眺めるドスパラPCは明らかに違った佇まいに見える。これこそが、社長の松野氏が語る“綾瀬事業所に込めた魂”なのだろう。
天板に「ドラゴンクエストX」に登場するモンスター達のシルエットをエンボス調に施し、壁紙や起動画面にもオリジナルデザインを採用した14インチ液晶ノートPC「GALLERIA ドラゴンクエストⅩ エディション」(c)ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SQUARE ENIX All Rights Reserved. | アニメ「ラブライブ!」に登場する「μ’s」メンバーのデコレーションが施された、7インチAndroidタブレット「Diginnos Tablet DG-D07S/GP ラブライブ!モデル」(c)2013 プロジェクトラブライブ! |
見学を終え岐路につくバスの中で思いついたことがある。例えば、ドスパラでBTOを購入した人を対象とした、ユーザー参加型の見学ツアーがあっても面白いのではないだろうか。ドスパラ製PCがどんな場所で、どのような人たちの手によって組み上げられているのか。受け入れ側の準備の問題はさておき、一度は体験してみる価値は十分にある。それだけ、今回の綾瀬事業所見学ツアーは面白かった。