エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.351
2014.08.28 更新
文:GDM編集部 絵踏 一
ベンチマークテストの最後は、やはりオンライン系の人気タイトルから「ファンタシースターオンライン2」をチョイス。品質設定はプリセットの「簡易描画設定」を最大の“5”にセットし、解像度を1,280×720ドットと1,920×1,080ドットの2パターンに変更して計測を行った。
ファンタシースターオンライン2ベンチマークver.2.0 |
通常のノートPCではかなり思い切って設定を落とす必要がありそうだが、逆にGTX 860Mでは役不足といえる極端な差がついている。想定されている快適動作のラインは5,000以上のため、フルHD解像度においてもかなりのマージンをもってプレイできるハズだ。
GTX 860Mを搭載する「15GSX7100-i7-REB」は、ゲームパフォーマンスと引き換えにどの程度の電力で駆動しているのか、最後は消費電力計測で締めくくろう。計測には最高レベルの負荷を想定した「3DMark」“Extreme”プリセットを使用し、10分間ループさせた際の最も高い数値を高負荷時、10分間何もせず放置した際の最低数値をアイドル時に設定。それぞれをワットチェッカーにより計測した。
消費電力計測 |
省電力モードで動作するアイドル時はほぼ同等で、違いは見られない。ただし高負荷時になればTDP40W程度のGTX 860Mが頭ひとつ抜けだし、100Wオーバーになっている。それでも120WのACアダプタで駆動するだけあって、デスクトップPCに比べれば消費電力はささやかなもの。むしろ「15GSX7100-i7-REB」のワットパフォーマンスの高さが際立っている。
さすが国産による高品質を全面に押し出しているだけに、「15GSX7100-i7-REB」は出来のいいマシンだ。質実剛健なボディには、ノートPCながらにミドルレンジ級デスクトップPCのポテンシャルが詰め込まれ、イマドキなゲームのほとんどが快適に遊べてしまう。美麗なフルHD液晶をはじめ欲しい機能がワンパッケージに収められていて、それでいて10万円台前半から選べてしまうコストパフォーマンスの高さは見事。据え置きよりも大胆に動き回れる自由度が欲しい、スペックもある程度決め打ちで構わない、という向きには、いっそデスクトップPCよりも魅力的に映るかもしれない。
使い方やニーズ次第でデスクトップの代わりになってくれる、ハイスペックなノートPC「15GSX7100-i7-REB」。足りない要素は、オプションや周辺機器でトッピングしていこう |
そして満足感、使い勝手をさらに押し上げる下ごしらえは、購入前のカスタマイズにある。ストレージのSSD換装など定番どころからはじまって、メモリのデュアルチャンネル化や高性能グリスの塗布サービスに至るまで、ほとんどコストをかけずに追加できるオプションが、iiyama PCブランドには豊富に揃えられている。素材はデスクトップ級のパフォーマンスを誇るお手頃ノート、そこへどんな味付けを加えたものか頭を悩ませて選んでいく。何やら自作にも似た面白みが隠れているようだ。
季節柄人気のオプションになっているという、Cooler Masterのノートクーラー「NOTEPAL L1」。この手の製品は、ゲーミングデバイスと共存するスタンドとして使っても効果的だ |