消費電力の変化を確認

最後に、「OC Genie 4」による消費電力への影響について確認しておこう。計測にあたっては「CINEBENCH R15」実行時における最も高い数値を高負荷時、起動直後10分間放置した際の最低値をアイドル時に設定している。

消費電力（W）

「OC Genie 4」では、省電力機能がOFFになるため、アイドル時の消費電力はかなり高め。CPUパワーが不要なときには「OC Genie 4」は無効にしておきたい。一方、高負荷時の消費電力増は+34Wと、このクラスにしてはかなり控えめ。冷却性能に不安が残るリファレンスクーラーでの運用は少々厳しいが、電源ユニットやマザーボードへの影響は考えなくてもいいだろう。

「CLASSIC Series」の印象を覆す、充実のフラッグシップ「Z97S SLI PLUS」

その製品ラインナップから、エントリー向けという印象が強い「CLASSIC Series」。しかしシリーズ最上位にあたる「Z97S SLI PLUS」については、この認識は全く当てはまらなかった。「GAMING Series」や「OC Series」のような派手さこそないものの、8フェーズの堅牢な電源回路や、「Click BIOS 4」の豊富なチューニング項目により、オーバークロック動作も問題なし。さらにM.2/SATA Expressの最新ストレージ対応や、マルチグラフィックスサポートなど、ハイエンドPCのコアにも充分なポテンシャルを備えている。

「GAMING Series」や「OC Series」のハイエンドに匹敵する装備を搭載。省電力からハイパフォーマンスまで幅広いPCのコアとして活躍してくれるだろう

また「ECO CENTER」機能を有効活用すれば、ACアダプタ駆動を視野に入れた省電力PCの構築も可能。さらに「ミリタリークラス4」や「GUARD PRO」準拠により、耐久性や信頼性にも不安がないことから、24時間/365日の運用が求められるファイルサーバーや、マルチメディアサーバーを組み上げてみるのも面白い。価格もハイエンドながら20,000円を大きく下回り、コストパフォーマンスも上々。Haswell Refresh世代のPCを構築するなら是非選択肢に入れておきたい1枚だ。