エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.355
2014.09.10 更新
文:テクニカルライター・藤田 忠
次に「V1200 Platinum」を実際に動作させ、高負荷時やゲーミング時の安定性を検証していこう。テスト環境には、定番のIntel CPUではTDPが130Wと高くなるLGA2011プラットフォームの「Core i7-4930K」を用意。さらにオーバークロック&ゲーミング向けマザーボードのASUS「RAMPAGE IV EXTREME」(Intel X79 Express)やNVIDIAハイエンドGPU「GeForce GTX 780 Ti」を使った。ただ、このテスト環境でも変換効率が最も高くなる50%負荷の600Wにはならず、最大消費電力は452.7Wに留まっている。そのほかのテスト機材は以下の通りだ。
初めのテストは、安定動作チェックの定番となるストレスアプリ「OCCT 4.4.0」の「PowerSupplyTest」を実行して、CPUとGPUに高負荷をかけた際の挙動を確認していこう。なお、各電圧の変動はベンチマーク&PCシステム診断アプリ「AIDA64」を使って、各テストを2時間実行した際の推移を記録している。
OCCT 4.4.0:PowerSupplyTest実行時の電圧変化 | |
OCCT 4.4.0:PowerSupplyTest実行時の各電圧の最大/最小/平均値 |
消費電力が最大452.7W、平均420W前後まで上がる負荷の高いテストだが、+12Vは最低12.096V、平均12.175Vと優秀な結果になっている。最大値と最低値の電圧変動幅も、しっかり1%未満になっている。もちろん、+5Vや+3.3Vも下回ることはなく、グラフもほぼフラット状態で高負荷でも出力は非常に安定しているのが分かる。
続いてはCPUやGPU、ストレージ、メモリのシステム全体に負荷をかける「AIDA64 Extreme Edition」の「System Stability Test」を実行。OCCT 4.4.0:PowerSupplyTestと同様に高負荷状態の挙動をチェックしている。
AIDA64 Extreme Edition:System Stability Test実行時の電圧変化 | |
AIDA64 Extreme Edition:System Stability Test実行時の各電圧の最大/最小/平均値 |
こちらも消費電力は最大450.9Wで、平均は440W前後と高負荷になっているが、各電圧は安定しており、+12Vはもちろん、+5Vと+3.3Vも既定電流を下回ることはなかった。+12Vの変動幅もOCCT 4.4.0:PowerSupplyTest実行時とまったく同じで、1%未満を維持している。
マルチグラフィックスでのゲーミングも多数のストレージを搭載するファイルサーバーも、安定性に不安なく構築できるだろう。