エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.356
2014.09.13 更新
文:GDM編集部 池西 樹
「EasyTune」を使えば、プロファイルを選択するだけで、CPUのパフォーマンスを引き上げることができる |
ここからは「APP Center」に搭載されている簡易オーバークロック機能「EasyTune」による、CPUチューニングに挑戦していくことにしよう。検証では「Light」「Medium」「Extreme」の3種類を選択し、「OSの起動」と「CINEBENCH R15」が完走できるのか確認している。
「Light」プロファイル選択時、コアクロックは3.90GHz、コア電圧は1.149V | 「Medium」プロファイル選択時、コアクロックは4.10GHz、コア電圧は1.199V |
「Extreme」プロファイル選択時、コアクロックは4.30GHz、コア電圧は1.249V | プロファイルに関係なく、アイドル時はコアクロック1.20GHz、コア電圧は0.691Vまで低下する |
今回の検証では、3種類全てのプリセットで「OSの起動」だけでなく「CINEBENCH R15」が完走した。実際にテストをしていても、フリーズやブルースクリーンが発生することは1度もなく、実用できるレベルでの安定動作が可能だった。
プロファイルによるオーバークロック動作を確認したところで、引き続きパフォーマンスへの影響を「CINEBENCH R15」にて、確認していこう。
CINEBENCH R15(cb) |
シングルコアのスコアを確認すると、定格時は1.20GHzから3.70GHzまでクロックが大きく変動し、やや振るわない結果。一方、プリセット動作時は、規定の最大クロックにほぼ張り付くため、Lightでも約30%増と大きくスコアを伸ばしている。次にマルチコアのスコアを確認すると、こちらはほぼクロック通りの順当な結果に落ち着いた。「Core i7-5000」シリーズでは、コア数が多いため標準クロックはやや控え目に設定されており、プリセットによるオーバークロックでも、大幅にパフォーマンスを引き上げることができる。
次に、「EasyTune」による消費電力への影響について確認しておこう。計測にあたっては「CINEBENCH R15」実行時における最も高い数値を高負荷時、起動直後10分間放置した際の最低値をアイドル時に設定している。
消費電力(W) |
アイドル時は、いずれのプリセットでも省電力機能が有効に働き、有意な差は見られなかった。ただし高負荷時は、コア電圧が盛られていることもあり、Extremeでは約100Wと大幅に消費電力が増加。にも関わらず動作が安定しているのは、GIGABYTEこだわりの「フルデジタル電源回路」のおかげと言えるだろう。
2011年11月に登場したLGA2011以来、約3年ぶりに刷新されたIntelのハイエンドプラットフォーム。PCI-Express40レーンの広帯域設計を活かしたマルチグラフィックス環境をはじめ、最大8コア/16スレッドの同時処理対応や、DDR4メモリのサポートなど、メインストリームを凌駕するパフォーマンスを実現。これまでやや手薄だったストレージ周りも改良が加えられ、ハイエンドゲーミングPCを狙うユーザーにとって、LGA2011-v3はまさに待望のプラットフォームと言えるだろう。
4Kディスプレイの低価格化も進み、3-Way/4-Wayのマルチグラフィックスを活かせる環境も整いつつある今、ハイエンドゲーミングPCを狙うなら最適な1枚だ |
そして今回の主役、GIGABYTE「GA-X99-Gaming G1 WIFI」に目を向けると、3-Way/4-Wayを見据えたPCI-Express設計、Killer NICとIntelチップのデュアルLAN、オンボード最高峰の「G1(TM) Audio」回路など、パフォーマンス面はもちろん、高品質コンポーネントによる「フルデジタル電源回路」や30μ厚金メッキ仕様など、安定性・信頼性にも配慮。さらに「Ambient LED」やスタイリッシュなヒートシンクデザインなど、魅せる部分にもこだわるなど、GIGABYTEが培ってきたノウハウを全て盛り込んだ、至高の1枚に仕上げられている。