エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.357
2014.09.16 更新
文:GDM編集部 松枝 清顕
外見上、全7段に見える拡張スロットだが、実際に機能を果たすのは全6段だ。スリット付きの拡張ブラケットは、最上段のみが標準で着脱が可能。2段目から6段目までは使用する場合のみ切り取るタイプ。最下段は同一デザインながら、切り取る事ができないようになっている。
7段に見えて6段仕様の拡張スロット。そもそもすべてのスロットを使い切る事は、想定されていないのだろう。最低限マルチグラフィックス構成にも対応し、実際に不便を感じる事は少ないのではないか |
次に電源ユニットの搭載スペースを確認しておこう。オプション扱いの電源ユニットは、ATX規格に対応。搭載はボトムレイアウトが採用されている。なお気になる搭載可能スペースは公称230mm(奥行き)とされ、十分な空間が確保されている。
奥行き230mmまでの電源ユニットが搭載可能。固定方法はネジ留めで、ボトム部には通気孔が設けられている |
売価3,000円台のエントリークラスPCケースだからといって、ケーブルマネジメント機構がおろそかにされているわけではない。マザーボードトレイを見ると、シャドウベイとマザーボード間には縦に3つ、長方形のスルーホールを用意。さらに電源ユニット搭載スペースの位置にも、開口部が広いスルーホールがある。またトレイには結束バンドが固定できる便利なフックも4箇所設けられ、「裏配線」の準備ができている。
またCPUクーラーのメンテナンス用スルーホール(CPUカットアウト)も装備。実測で150×150mmの開口部は十分な広さが確保され、マザーボードを取り外す事なく、CPUクーラーの換装ができるだろう。
内外装チェックがひと通り終わったところで、付属品を点検しておこう。組み込みに必要なネジ類は、ジッパー袋にひとまとめに収められている。内部構造も比較的シンプルなだけに、一般的なネジしか使用しない。またマニュアルは日本語を含め6言語に対応。図説も分かりやすく、組み込みに手間取る事はないだろう。なお付属品には特に名称がないため、一般的な呼び方を記載している。
スピーカー | ハンドスクリュー |
フロントファン増設用ネジ | スタンドオフ |
インチネジ | ミリネジ |
日本語を含め、6言語に対応するマニュアル。小さく折り畳まれたマニュアルはバリエーション豊富な「Fulmo Q」シリーズ共通のもので、図説も豊富にプリントされている |