「Fulmo Q ECA3360B-GT（U3）」で実際に組み込みを行ってみる

「Fulmo Q ECA3360B-GT（U3）」の外観および内部構造をすみずみまでチェックした後は、実際に組み込みを行ってみよう。スペック上の数値や見た目だけでは分からない点や、構成パーツをマウントすることで気が付いた点等を解説していく。

各種ドライブをマウントしてみる

まずは各種ドライブ類をマウントしてみよう。搭載テストには、5.25インチ光学ドライブ、2.5インチSSD、3.5インチHDDをそれぞれ1台ずつ用意した。

2.5インチSSDと3.5インチHDDをそれぞれマウント。前者はミリネジ固定、後者はツールフリー機構により固定ができる。なお2.5インチシャドウベイはネジ留め式につき、フロントパネルを一旦外す必要がある
	3.5インチシャドウベイのツールフリー機構は片側固定。若干ぐらつきがあるため、出来れば右側面もインチネジで補強しておきたい。なお右側面のネジ穴は1つのみが用意されている
5.25インチオープンベイに光学ドライブを装着。ツールフリー機構は左側面のネジ穴2つのみを使い固定する。なおつい最上段にマウントしてしまいがちだが、フロントパネルはスイッチ類+アクセスポートで塞がれているため、上から2段目と3段目しか利用できない

冷却ファンを増設してみる

冷却ファン増設スペースはフロントと左サイドパネルに用意されている。せっかくの装備だけに、120mm口径ファン4基を用意し、フル装備にしてみよう。
　フロント吸気×2基はシャドウベイ部に、左サイドパネル吸気×2基は拡張カード（主にグラフィックスカード）とCPUソケット付近にそれぞれフレッシュな外気を直接当てる事が可能。標準搭載ファンを含め、合計5基による高エアフロー環境が構築できる。

フロント部に120mm口径ファン×2基をマウント。上下間隔がややタイトな点が気になるものの、ぴったりマウントできた。なおネジは4本（1セット分）しか付属していないため、搭載テストでは対角に2本で固定している
	左サイドパネルに2基の120mm口径ファンを増設。固定には一般的なテーパーネジが使用できる。なお冷却ファンを増設すると、CPUクーラーの搭載スペース（高さ）が狭くなる点には注意が必要

CPUクーラー搭載スペース

次にCPUクーラー搭載スペースをチェックしてみる。CPUクーラーの有効スペースは、公称高さ165mmまで。このクラスのミドルタワーPCケースで、160mmを超える空間が確保されているモデルは少ない。エントリークラスのPCケースとしては、優秀といえるだろう。市場に出回る多くのサイドフロー型CPUクーラーが選択できる点は、大きなメリットになるはずだ。

外形寸法の幅198mmのうち165mmはCPUクーラー有効スペースとして確保。さらにマニュアルにはサイドパネルの膨らんだ部分までの距離が173mmと明記されている

搭載テストに用意したトップフロー型CPUクーラー、ENERMAX「ETD-T60-TB」は高さ112mm。言うに及ばず、空きスペースは十分確保できている

次に高さ158mmのサイドフロー型CPUクーラー、Noctua「NH-U12S」をマウント。公称値スペース以下の外寸だけに、こちらも問題はない