エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.366
2014.10.24 更新
文:GDM編集部 池西 樹
パフォーマンス系ベンチマークに続いて、ここからはGIGABYTE自慢のオリジナルクーラー「WINDFORCE 2X」のパフォーマンスを検証していこう。なおスコアは「3DMark」実行時の最大値を高負荷時、起動直後10分間何もせず放置した際の最低数値をアイドル時に設定している。
GPU温度温度(℃)/室温25.4℃ | |
ファン回転数計測(rpm) | |
騒音値計測(dBA)/室内ノイズ32.4dBA |
GPUコアの温度は、アイドル時はいずれも30℃後半、高負荷時でも60℃前半を超えることはなく、「WINDFORCE 2X」の冷却性能は非常に優秀。ファンの回転数も最大1,719rpm(約50%)までしか上がらず余力のある状態で、エアフローが厳しいコンパクトケースに搭載した場合でも、冷却性能にまったく不安はない。
また騒音値も、アイドル時は約37dBA、高負荷時でも40dBA前半に収まり、静音と言って差し支えないレベル。あくまでも主観ながら、バラック状態でもノイズが気になることはなく、PCケースに収納してしまえば、CPUファンやケースファンの音にまぎれてしまうだろう。
ベンチマークテストのラストは、消費電力を確認しておこう。測定は「3DMark」実行時の最高値を高負荷時、起動直後10分間放置した際の最小値をアイドル時に設定し、ワットチェッカーを使い計測を行った。
消費電力(W) |
アイドル時の消費電力は、省電力機構が有効に働き、52W前後でほぼ横並び。高負荷時でも300Wに到達することはなく、LGA1150プラットフォームの組み合わせなら、500Wクラスの電源ユニットを用意しておけば、まず間違いないだろう。
撮って出しレビュー初登場のAMD Radeon R9 285だが、標準的な電源ユニットで賄える消費電力と、フルHD解像度までなら、ほぼすべてのゲームを高画質でプレイできるパフォーマンスは、まさにアッパーミドルらしい絶妙の味付け。「TrueAudio」や「CrossFire XDMA」など、最新技術もサポートしており、このクラスのGPUに求められるニーズに、余すことなく応えられた製品に仕上げられている。
GPUは同じでも作り手が違えば、印象もガラリと変わる。GIGABYTEテイストが詰まった「GV-R9285WF2OC-2GD」は、細部まで抜かりのないアッパーミドルの秀作だ |
そして今回取り上げた「GV-R9285WF2OC-2GD」に目を向けると、まず感じるのはオリジナルクーラー「WINDFORCE 2X」の完成度の高さ。アイドル時はもちろん、高負荷時でもむやみに回転数を上げることなく、十分な冷却性能を実現。「Ultra Durable(TM) VGA」準拠の高品質コンポーネントと相まって、オーバークロック耐性にも優れ、1ランク上の性能を無理なく達成することができる。
またATX/MicroATXサイズの基板長や、腐食に強いゴールドメッキコネクタ、着脱が容易な補助電源コネクタなど、扱いやすさにもこだわった「GV-R9285WF2OC-2GD」は、PCパーツの老舗メーカーGIGABYTEテイストが詰まった、秀作アッパーミドルと言っていいだろう。