エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.367
2014.10.29 更新
文:GDM編集部 絵踏 一
単なるセミファンレスに飽きたらず、デュアルファンの個別制御にも対応した「GTX 980 GAMING 4G」の「Twin Frozr V」。いったいどのような仕組みで制御を行っているのだろうか? |
「GTX 980 GAMING 4G」の搭載する「Twin Frozr V」は、下位モデルとは異なる新機能が実装されているのは冒頭述べた通り。左右のファンを独立コントロールする「Hybrid Frozr」により、数あるGTX 980グラフィックスカードの中でも、最も精密なファン制御を行っているのだ。
基板上には適切なファンコントロールのため、要所に温度測定ICとセンサーを配置。それぞれの熱源を監視し、最適な情報を「Twin Frozr V」に送っている。具体的にはブラケット側のファンはGPUコア、先端側は電源周りの熱源をターゲットとし、該当エリアの発熱に応じたファン制御を行うという仕組みだ。そのため60℃以下ではファンが回転しない「Zero Frozr」もまた、左右のファンで個別に機能する。実際に必要とされる分だけの冷却を行うという、際立った静音志向が「Twin Frozr V」の持ち味だ。
基板上の各所に設置されたICとセンサーに基づき、実際に冷却が必要なエリアだけを狙い撃ちで冷やす仕組み。それぞれのファンが自律的に動いたり止まったりを繰り返すという、ちょっと珍しい光景を目にすることができる | |
カードに任せっきりは性に合わない?そんなユーザーのためには、個別制御用のユーティリティ「VGA FAN Control utility」が用意されている |
そしてこれら「Hybrid Frozr」はユーザーのあずかり知らない機能なのかといえば、必ずしもそうではない。個別制御機能を利用した専用ユーティリティ「VGA FAN Control utility」が用意されており、それぞれのファンを好きな回転数で動作させることができるのだ。自動制御か数値指定かというやや大味な設定ながら、ファンレス動作が心配なユーザーには嬉しい機能といえる。
ちなみに設定が“甘く”、不意の温度上昇があった場合も安心。GPUとMOSFETが85℃以上になると、強制的にファンが回転して冷却する仕組みになっている。