エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.368
2014.10.31 更新
文:GDM編集部 池西 樹
続いて、ベンチマークソフトによるパフォーマンス検証を進めていく。測定はPentium G3258の定格状態(以降:G3258)、「Advanced Turbo 30」によるオーバークロック状態(以降G3258 OC)、Celeron G1820T(以降G1820T)に加え、比較対象としてLGA1150のフラッグシップCore i7-4790K(以降i7-4790K)を搭載した状態でも測定をしている。それでは早速、定番CGレンダリングソフト「CINEBENCH R15」のスコアから見ていくことにしよう。
CINEBENCH R11.5(cb) |
マルチコアテストは、4コア/8スレッドに対応するi7-4790Kが、ハイエンドらしいスコアで圧勝。ただし、シングルコアテストでは、G3258で約7割、G1820Tでも約5割となかなか善戦している。さらにG3258 OCでは、約9割と遜色ない性能を叩きだしており、動画エンコードやレンダリングのような、マルチスレッドに最適化された処理を除けば、ローエンドCPUでもかなり快適な動作が期待できる。
続いて、定番3Dベンチマークソフト「3DMark」を使い、グラフィックス性能を中心に確認していこう。なおプリセットは、オンボードグラフィックスということを考慮して、「Cloud Gate」を選択している。
3DMark:Cloud Gate |
G3258 OCでは、CPUコアに加え、GPUコアもチューニングされているため、Graphics Score、総合スコアとも30%以上と大幅にパフォーマンスが向上。i7-4790Kとの比較でも約6割程度までスコアを伸ばしており、価格差を考えればかなり健闘している。またG3258とG1820Tを比較すると、Physics Scoreで約30%、総合スコアでも約15%と大きく差がついた。このことから、G1820Tではグラフィックスカードを増設した場合でも、CPUがボトルネックになり、パフォーマンスを最大限に引き出せない可能性がある。
次に、実際のゲームプレイを想定したベンチマークとして、「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア」のスコアを確認していこう。品質設定は“標準品質(デスクトップPC)”、解像度は1,280×720ドットと1,920×1,080ドットの2パターンを計測している。
ファイナルファンタジーXIV:“標準品質(デスクトップPC)” |
1,920×1,080ドットでは、G3258、G1820Tとも“普通”判定の2,000ポイントを下回るやや厳しいスコア。一方、1,280×720ドットまで解像度を下げてやれば、G3258、G1820Tなら“やや快適”、G3258 OCでは“快適”判定で、サブアカウントやライトなプレイであれば、充分楽しむことができる。またi7-4790Kと比較すると、G3258で約7割、G1820Tでも約6割と、ローエンドCPUがなかなか健闘している点にも注目したい。
3Dベンチマークのラストは、「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン Ver 1.1」にて締めくくろう。品質設定のプリセットは“標準品質”にセット、解像度はこちらも1,280×720ドットと1,920×1,080ドットの2パターンを選択して計測している。
ドラゴンクエストXベンチマーク Ver 1.1:“標準品質” |
比較的ライトなベンチマークということで、G3258 OCなら1,920×1,080ドットでも“普通”、1,280×720ドットなら“快適”を獲得し、高解像度でゲームを楽しむことができる。またG1820Tでも1,280×720ドットなら“快適”な動作が保証されており、消費電力を重視するなら魅力的な選択肢となるだろう。ここまでのベンチマーク結果を見る限り、フラッグシップのi7-4790Kに比べると確かに差はあるが、G3258やG1820Tでも、作業によっては充分なパフォーマンスを備えていることがわかる。