エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.369
2014.11.04 更新
文:フリーライター・石川ひさよし
今回紹介する「M6S」シリーズは、2014年4月より販売されているメインストリーム向けSSDで、既にチェックされていた方、お手にされた方も多いだろう。シリーズ的には「M5S」の後継モデルとなる。Marvell製コントローラチップと東芝製NANDチップという組み合わせを継承し、コントローラは「88SS9187」から「88SS9188」へ、NANDは同じ東芝製のMLCの19nm toggle NANDだが、M5Sは初期の19nm、M6SはA19nmへと変更されている。
コントローラの「88SS9188」は、「88SS9187」と同様にサーバグレード製品でデュアルコアのチップ。NANDのA19nmプロセス品は、第2世代の19nmプロセス品でチップサイズの縮小が図られている、といった位置づけだ。そしてNANDチップに関してはもうひとつ、試験機「FLEXSTAR」を用いたバーンインテストが行われ、それをパスしたチップが採用されているところも信頼性を担保するポイントだ。なお、ファームウェアは従来同様の自社製で、機能面では、SSDの長期使用において速度の低下を抑える「Plextor True Speed Technology」を従来モデル同様に採用している。
「M6S」シリーズ 「PX-256M6S」 市場売価15,000円前後(発売中) 製品情報(株式会社リンクスインターナショナル/PLEXTOR) |
容量ラインナップは128GB、256GB、512GBという3モデル。上位の「M6 Pro」シリーズには1TBモデルもあるが、「M6S」シリーズはそこが空白となっている。PLEXTORが「M6S」で打ち出しているのはコストパフォーマンス、そしてシステムアップグレード向けといった点だけに、その影響があるのかもしれない。
パフォーマンス面では、シリーズ共通でシーケンシャル読込が520MB/sec、シーケンシャル書込が128GBモデルで300MB/sec、256GBモデルで420MB/sec、512GBモデルで440MB/secと容量によって変化し、ランダム読込が88,000IOPS~94,000IOPS、書込が75,000IOPS~80,000IOPSとこちらもメインストリーム向けのスペック。その上で、「M6S」シリーズは、旧「M5S」シリーズと比べ、キャッシュメモリを128GBモデルでは128MBから256MBへ、256GBモデルでは256MBから512MBへ、さらに上の512GBモデルでは512MBから768MBへとそれぞれ増量している。
「CrystalDisk Info 6.2.1」から見たPX-256M6Sの結果 |