エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.373
2014.11.21 更新
文:GDM編集部 松枝 清顕
次にエアフローレイアウトをチェックしてみよう。フロントパネルはおろか、トップパネルも密閉デザインの「H440 Razer Edition」。デザイン重視の印象に、冷却面は苦手なのではと疑ってしまうのだが、さて開発設計者はどのように我々を納得させてくれるだろう。
独創的密閉型デザインの反面、エアフローの確保はできているのだろうか |
密閉されているようでいて、両側面に通気孔、底面に吸気口を設けたフロントパネル。その内部には、120mm口径ファン3基が縦列に標準搭載されている。スペック表によると、採用ファンは120mm口径27mm厚の「FN V2 120mm」(型番:RF-FN122-RB)。回転数は1,200±15rpmで、騒音値21dBA、風量45CFM、静圧0.9mm-H2Oと公表されている。なお軸受けはRifle Bearingで、実際に動作させてみると静音性はしっかりと確保できていた。
ワンタッチ着脱式のトップパネルを外すと、トップ部には冷却ファン増設スペースが確認できる。マウントできるのは120mm口径×3基または140mm口径×2基だ。
左は縦1列、右は縦2列に並ぶ、冷却ファン増設用のネジ穴。必要に応じて120mmまたは140mm口径ファンが増設できる | |
トップパネルの通気孔は、左側面とリア面に用意。右側面は塞がれているため、2箇所で排気を賄うことになる。冷却ファンをフル装備した場合、排熱が間に合わなくなる可能性はゼロではないはず |
リア排気方向に標準搭載されているのは、140mm口径27mm厚の「FN V2 140mm」(型番:RF-FN142-RB)だ。回転数は1,000rpmで、騒音値21dBA、風量50CFM、静圧0.9mm-H2Oと公表されている。なお120mm口径ファン×1基にも換装できるネジ穴が用意されている。
カタログモデルながら、フロントファン同様インペラ色はホワイトではなくブラック。軸受けはRifle Bearingで、コネクタは3pin仕様 |
マザーボードトレイ背面、CPUクーラーカットアウトの下には「Fan Hub Module」と呼ばれる基板が固定されている。これは3pinコネクタの冷却ファンの給電を、一括で行うというもの。合計10基の冷却ファンが接続でき、合計最大30Wまでサポートする。なお基板下部中央のコネクタは、12V入力用として接続する必要がある。
「Fan Hub Module」は、最大10基の冷却ファン(3pin)の給電を一手に引き受ける。マザーボード上のコネクタを使用する必要がなく、ケーブルさえ届けばすべて裏配線で処理できるメリットがある |