エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.373
2014.11.21 更新
文:GDM編集部 松枝 清顕
ここで「H440 Razer Edition」における水冷ユニット導入の適正をチェックしておこう。水冷構成における、筆頭チェック項目となるラジエターの居住スペースは、冷却ファン増設スペースと密接した関係にある事は言うまでもない。多くのイマドキPCケースでは、設計段階でラジエターの搭載を想定し、冷却ファンレイアウトが決められているワケだ。
「H440 Razer Edition」では、フロント部とトップ部に120mm口径ファンを使用する240mmまたは360mmサイズのほか、140mm口径ファンを使用する280mmサイズの各ラジエターが搭載できる。さらにリア部にも120mmまたは140mmサイズラジエターが搭載可能。合計で3箇所にラジエターが搭載できる計算だ。
マニュアルに記載されている「H440 Razer Edition」のラジエター搭載スペースの図 |
拡張スロット数は、ATXミドルタワーPCケースの標準となる全7段仕様。ブラックに塗装された拡張ブラケットは、斜めにスリットが設けられ、通気性が考慮されている。なお固定はいずれもハンドスクリュータイプだ。
シャーシ同様、つや消しブラックに塗装された拡張ブラケット。ATXミドルタワーでは標準の7段仕様とした |
電源ユニットは一般的なボトムレイアウト。搭載はリア部の枠を取り外し、本体に挿入する方法が採用されている。これは「H440」の構造上、左右の”出入り口”が塞がれているためだ。なお電源ユニットの搭載スペースについては、開示されていないため、組込セッションで計測してみよう。
両サイドが塞がれている構造から、電源ユニットの搭載にはリア部の枠を取り外し、背面からインストールする方法が採用されている |
ケーブルマネジメント機構にも抜かりはない。特に裏配線の仕掛けには余念が無く、グロメット付きのスルーホールを要所に配置し、一般的なPCケースに比べ、タイラップを固定するフックの数が明らかに多い。さらにマザーボードトレイは段差が設けられており、トレイとサイドパネル間は最小部で17.7mm、最大部で32.5mmの裏配線スペースが確保されている。ツルシの状態でもケーブル類が多い「H440 Razer Edition」だが、これらを駆使することで容易に整理整頓ができるだろう。
マザーボードトレイは段差が設けられており、2.5/3.5インチSSD/HDDに接続したケーブルもストレスなく裏配線で処理する事が可能。トレイとサイドパネル間で最も幅が狭いところでも、公称17.7mmのスペースが確保されている |
「H440 Razer Edition」の内外装をくまなくチェックした後は、付属品を点検しておこう。組込に必要なネジ類は、部品名がプリントされたジッパー袋に小分けされ、NZXTロゴ入りの白箱に収められていた。なおマニュアルにもイラスト入りで詳しくネジ類の解説が記されており、非常に分かりやすい。
Hexagon screw 6-32 x 6mm | Screw 6-32 x 5mm |
Screw M3 x 5mm | Screw KB5 x 10mm |
Standoff 6-32 x 6.5+4mm | Standoff wrench |
Cable tie | 小分けされたジッパー袋が詰め込まれた白箱は、2.5/3.5インチ共用ベイにくくりつけられていた |