エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.377
2014.12.05 更新
文:GDM編集部 松枝 清顕
外装周りをチェックした後は、左右両サイドパネルを取り外し、内部構造に迫っていこう。外装同様、マットブラックに塗装された内部だが、左側面から眺めると、見慣れたミドルタワーPCケースのレイアウトとは少々趣が違う事に気が付く。さて「Core V31」にはどんな仕掛けが用意されているのだろうか。じっくり解説していこう。
空きスペースが比較的広くとられている事が分かる左側面。上段のシャドウベイが右側面だけで固定されている事が分かる | |
マザーボードトレイ背面側(右側面)。裏配線用ケーブルマネジメントホールが多数装備されている様子が分かる |
内部構造の重要ポイント、その1つ目はドライブベイレイアウトだ。冒頭、見慣れたミドルタワーPCケースとは少々違うと感じたのは、ドライブベイ構造にある。近頃のミドルタワーPCケースといえば、空間を余すところなく使い、ドライブベイをギッチリと詰め込み、とにかく多くのストレージが格納できるように設計されている。省スペース化や内部空間効率化を意識せざるを得ないのは、住宅事情にも似て、「限られた空間の収納をいかに工夫するか」で評価が左右される傾向があるからだ。しかし「Core V31」はそんな風潮にとらわれず、ドライブベイレイアウトを「必要最低限」に留め、「レイアウトの自由度」を最優先に設計されている。それは後に解説する冷却構造と密接に関係している事はおおよそ想像がつくだろう。
全てが着脱できるドライブベイユニット。右が5.25インチオープンベイ、左がケージタイプの2.5/3.5インチシャドウベイで、内部にはわずか、この2つのパーツのみが装着されているに過ぎない |
5.25インチオープンベイは全2段が用意されている。そのうち1段は3.5インチオープンベイ(またはシャドウベイ)として使用可能。3.5インチを5.25インチにするマウンタが付属し、ドライブベゼルは3.5インチ兼用で、カードリーダー等のアクセサリを増設する際に重宝する。そもそも光学ドライブの指定席だが、取付はツールフリー機構を備え、ネジを使わずにドライブをしっかりと固定する事ができる。
またシャドウベイとしての役割も果たし、排他仕様ながら3.5インチHDDを底面4本のネジで固定すれば、最大2台まで搭載可能。さらに2.5インチSSD(HDD)用ネジもあるため、1段に2台を並べてマウントが可能。最大で4台のSSD(HDD)が格納できる計算だ。
なおドライブベイユニットはフロントパネル側シャーシに片側2本、計4本のハンドスクリューでそれぞれ固定されており、独立して取り外す事ができるようになっている。「Core V31」ならではの珍しい設計だ。