エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.379
2014.12.10 更新
文:GDM編集部 池西 樹
「EasyTune」によるオーバークロック動作を確認したところで、気になるパフォーマンスへの影響を「CINEBENCH R15」にてチェックしていこう。
CINEBENCH R15(cb) |
シングルコアのスコアを確認すると、定格では負荷が軽すぎるためか3.00GHz前後でコアクロックが頭打ち。一方「EasyTune」設定時は、素早く最高クロックに移行するため、3.70GHz動作の「Light」でも約33%、4.10GHz動作の「Extreme」では約50%と大幅にスコアが向上している。またマルチコア時については、ほぼクロックに従った順当なスコア。「EasyTune」によるチューニングはマルチスレッド処理はもちろん、シングルスレッド処理に対しても大きな効果があることがわかる。
最後に、オーバークロックによる消費電力への影響について確認しておこう。計測にあたっては「CINEBENCH R15」実行時における最も高い数値を高負荷時、起動直後10分間放置した際の最低値をアイドル時に設定している。
消費電力(W) |
アイドル時は、いずれも63W前後で横並び。CPUだけでなく、グラフィックスカードにもかなり消費電力の大きいものを使用しているが、アイドル時の電力はかなり優秀だ。一方、高負荷時は、コア電圧が大幅盛られていることもあり、「Extreme」では約100W増というなかなかインパクトのある数値。しかしGIGABYTEこだわりの「フルデジタル電源回路」のおかげで、動作は非常に安定していた。
大型のCPUソケットや特殊なメモリスロット配置から、E-ATXやATXが主流のLGA2011v3マザーボード。その中にあってMicroATXのコンパクトな基板サイズは、それだけで魅力的な存在だ。さらに「GA-X99M-Gaming 5」では、デジタル制御による堅牢な電源回路、高クロックメモリによる広大なメモリ帯域、M.2/SATA Expressの高速ストレージインターフェイスに対応。これにより4本というメモリスロットの制限を除けば、上位モデルと遜色ないポテンシャルを備えている。
さらにクラス最高レベルの高音質を実現した「G1(TM) Audio」や、低遅延・高帯域幅な「Killer NIC」、フルレーンのマルチグラフィックス対応など、充実したゲーミング機能を備える「GA-X99M-Gaming 5」は、コンパクト・ハイスペックなゲーミングPCを狙うなら最適な1枚と言えるだろう。