エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.390
2015.01.22 更新
文:GDM編集部 絵踏 一/Tawashi
続いて2015年も、まだまだ大人気のオンラインRPG「ファイナルファンタジーXIV」2期目タイトル“新生エオルゼア”のベンチマークテスト。テストでは解像度に1,280×720ドットと1,920×1,080ドットの2パターンを選択。品質設定のプリセットを“最高品質”、“高品質”、“標準品質”(いずれもデスクトップPC)にセットして計測を行っている。
ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編「1,280×720ドット」 | |
ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編「1,920×1,080ドット」 |
まず1,280×720ドットの環境なら“最高品質”、“高品質”、“標準品質”いずれも「非常に快適」とされる7,000を楽々クリア。また、より高解像度の1,920×1,080ドットでも、“最高品質”、“高品質”時で「非常に快適」判定の7,000台をマークした。ファイナルファンタジークラスのタイトルであれば、快適なゲームライフが約束されている。
グラフィックスに「GeForce GTX 760」を搭載している「GB-BXI7G3-760」では、小型の筺体を採用しているため熱処理も気になるところだ。そこで、ベンチマーク実行時と主要ゲームタイトルベンチマーク実行時の温度も合わせて計測してみた。
【CPU温度】 検証室内温度19℃/湿度49% |
アイドル時の温度は、30℃~35℃の間で安定している。それが負荷をかけた途端、3DMark実行時で最大88℃。「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア」のベンチマーク計測時、および「Watch Dogs」のデモプレイ時には90℃を越える結果となった。
搭載する50mmファン2基が“かなり頑張って”冷却しているため、90℃前半でなんとか抑え込んでいるといった印象。ヘッドセットなどを装着すれば気にならないはずだが、本体から離れた場所からでも勇ましい動作音がハッキリと聞こえてくる。
テストセッションの最後はベンチマーク実行中の消費電力を確認していきたい。アイドル時は10分間放置した中で最も低い値、「3DMark」と「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア」、「Watch Dogs」のデモプレイ時はそれぞれの最も高い値としている。
消費電力(W) |
アイドル時で23.4W。「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア」のベンチマーク時や「Watch Dogs」のデモプレイ時では約140Wまで上昇した。CPUこそTDP47WのノートPC向けモデルだが、グラフィックス機能は「GeForce GTX 760」のためか、その影響が顕著に出ている。なお、最大値を記録したのは「3DMark」実行時の147Wだった。
さすがCore i7と「GTX 760」を搭載するだけのことはあり、「GB-BXI7G3-760」は期待通りの実力を発揮してくれた。優にミドルレンジクラスのデスクトップPCに匹敵するパフォーマンスを秘めており、120mm角のコンパクトサイズながら、最新のゲームタイトルも遊ぶことができる。これまではある程度使い道を限定しなければならなかった、小型プラットフォームにおける“異端児”の面目躍如と言えるだろう。
騒音や発熱などの犠牲を払いつつも、このサイズでは最強の性能を手に入れる事ができる「GB-BXI7G3-760」。ユーザーの付き合い方で使い勝手が変わる、上級者向けの超小型ゲーミングマシンといえる |
ただし存在感を主張する勇ましい駆動音など、静音志向のユーザーなら眉をひそめるであろう難点もゼロではない。それでも発熱が90℃オーバーでも安定して動作しており、実際の高負荷動作を想定した放熱設計はしっかりとなされているという印象。何よりこのサイズにおける最強のパフォーマンスを誇るモデルであり、その点に価値を見出すパワーユーザーは少なくないだろう。
それなりに犠牲にした部分はあるものの、使い勝手は割り切りとアイデア次第。「GB-BXI7G3-760」は、ユーザーが知恵を絞って使いこなすだけの価値がある、面白いマシンだった。