エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.391
2015.01.28 更新
文:GDM編集部 池西 樹
「Q2900-ITX」 実勢売価16,000円前後(2015年1月現在) 製品情報(ASRock/マスタードシード株式会社) |
Cedar Trailこと第2世代Atomプロセッサの後継として、2013年に登場したデスクトップ向けSoC Bay Trail-D。命令実行方式をインオーダー型からアウトオブオーダー型に変更することで、1コアあたりの処理効率を改善。さらに32nmから22nmへプロセスを微細化し、CPUコア数を従来の2倍にあたる4コアに拡張したことで、消費電力を維持したまま大幅な性能向上を達成しているのが特徴だ。
デスクトップ向け第3世代Atomとして登場したBay Trail-D。CPU/GPU/チップセット全ての機能が統合されており、フットプリント削減効果も高い |
今回取り上げる「Q2900-ITX」は、このBay Trail-Dシリーズ最上位となるPentium J2900をオンボードさせたMini-ITXマザーボード。最高2.66GHz(バースト時)の4コアCPUを内蔵しながら、TDP10Wの低消費電力駆動に対応し、ファンレス動作が可能。また「サージ保護」「雷保護」「静電気放電保護」の3種類の保護機能をサポートする「Full Spike Protection」や、湿気に強い「高密度ガラス繊維PCB」、さらに長寿命な「固体コンデンサ」を採用することで、安定性や耐久性を高めている。
放熱性を最適化したという大型のパッシブヒートシンクを実装することで、ファンレスでの安定動作を実現 |
またSATA3.0(6Gbps)やUSB3.0ハブコントローラを増設することで、Bay Trail-Dのウィークポイントである拡張性を向上。さらに本来非対応とされる1.5Vの標準電圧メモリモジュールを独自サポートするなど、SoCの制限を巧みに解放している点は、いかにもASRockらしい味付けと言えるだろう。
「Q2900-ITX」では、SATA2.0(3Gbps)×2に制限されるSATAポート不足を増設チップにて解消している | メモリ電圧は1.35Vの低電圧版に加え、1.5Vの標準電圧モデルにも対応する |
白と黒のシックなカラーリングを採用するパッケージ。サイズは実測で275×214×59mm |