エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.391
2015.01.28 更新
文:GDM編集部 池西 樹
動作電圧1.35VのDDR3Lに加え、1.5VのDDR3にも対応する「Q2900-ITX」 |
Pentium J2900を含むBay Trail-Dシリーズでは、省電力プラットフォームということもあり、正式対応メモリは動作電圧1.35VのDDR3Lのみに制限されている。しかし「Q2900-ITX」では、ASRockにより電圧1.5Vの標準DDR3のサポートが追加されており、選択の幅が大きく広がっている。そこで今回はDDR3-1333MHz対応のUMAX「Castor DCSoDDR3-8GB-1333」(4GB×2/1.5V)を用意し、動作を確認してみることにした。
マスタードシード株式会社が取り扱うUMAX「Castor DCSoDDR3-8GB-1333」。4GB×2のデュアルチャネルキットで、動作クロックはDDR3-1333MHz | |
「CPU-Z 1.71.1」で確認したところ、動作クロック、レイテンシとも正しく認識されていた |
動作電圧はUEFIにより自動的に認識されるため、特別な設定は一切不要。クロックやレイテンシもプロファイル通り正しく設定され、高負荷テスト中でも不安定な挙動を示すことはなかった。消費電力を考えればDDR3Lを組み合わせるほうが有利だが、旧ノートPCやNUCなど、小型PCの増設・換装で余ったDDR3メモリがあるのなら、コストを抑えるために使いまわすこともできる。
「Q2900-ITX」には、SoC内蔵のSATA2.0(3Gpbs)×2に加え、ASMedia「ASM1061」にて2ポートのSATA3.0(6Gbps)が追加されている。内部接続はPCI-Express2.0(x1)となるため、帯域幅は500MB/secに制限されるが、実際どの程度のパフォーマンスが出るのか気になるところ。そこで「CrystalDiskMark 3.0.3b」と「ATTO Disk Benchmark 2.37」を使い簡単に確認しておこう。なお計測には起動ドライブとは別にPLEXTOR「PX-256M5P」を用意し、データを何も入れない状態で実行している。
「CrystalDiskMark 3.0.3b:100MB」 | 「CrystalDiskMark 3.0.3b:1000MB」 |
「CrystalDiskMark 3.0.3b:4000MB」 | ATTO Disk Benchmark 2.37 |
「CrystalDiskMark 3.0.3b」では読込380MB/sec、書込330MB/sec、「ATTO Disk Benchmark 2.37」でも読込408MB/sec、書込350MB/secで頭打ちとなり、最新SSDのパフォーマンスを最大限に発揮するのは難しい。ただし、SATA2.0(3Gbps)の上限とされる300MB/secはいずれもクリアしており、通常運用でのパフォーマンスは十分。価格がこなれている、エントリーからミドルレンジクラスのSATA3.0(6Gbps)SSDとの組み合わせをオススメしたい。