エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.402
2015.03.23 更新
文:GDM編集部 松枝 清顕
「Minimo.Q」のひととなりをチェックした後は、実際に組み込みを行い、気がついた事や空きスペース実測などを行ってみたい。とかく内部容積が限られるMini-ITX対応のCube型PCケース。「Minimo.Q」も例に漏れず、PCパーツの組み込みにはちょっとしたコツや、固有の注意点が存在する。購入を検討しているならば、是非とも事前にチェックして頂きたい。
まず手始めに、CPUクーラーの有効スペースを計測してみよう。「Minimo.Q」は電源ユニットがフロント寄りにマウントする設計により、マザーボードはボトムパネルにベタ置きでマウントされる。つまり底面から天板までのスペースを存分に使える計算だが、比較的背の低い長方形Cube型PCケースだけに、CPUソケットの真上に位置するマウントスペースに、3.5インチHDDを搭載しなければ、公称で最大157mmまでのCPUクーラーが搭載できる。
CPUソケットの頭上に位置する3.5インチマウントスペースにHDDを搭載しなければ、公称157mmまでのサイドフロー型CPUクーラーが搭載可能。なおENERMAXの日本法人の説明によると、高さ134mmの「ETS-N30」がマウント可能としている |
Cube型PCケースといえど、近頃リリースされるイマドキ設計のモデルは、長モノグラフィックカードの対応が大きく謳われている事が多い。構成パーツ中、最も奥行きが長くなる(可能性がある)グラフィックカードは、PCケースの奥行きほぼすべてが割り当てられるよう内部設計が見直され、「Minimo.Q」ではドスパラ推奨値で290mmまでのグラフィックカード(メーカーでは318mmと表記)が搭載できるようになっている。つまりミドルタワーPCケースとなんら遜色はない。
また有り難いことに、オリジナルVGAクーラーが搭載された、ハイエンド思考のグラフィックカードでさえ、奥行き300mmを超すモデルは希になっている。2スロット以下であれば、一部の特殊なモデルを除き、ほとんどのグラフィックカードが搭載できると考えていいだろう。
市場に出回る多くのCube型PCケースとは少々異なり、固有のアピールポイントと言えるのが対応電源ユニットだ。一般的なATX規格に加え、スモールPC向けとなるSFX規格マウント用のブラケットも標準で装備。構成パーツに合わせ、筐体サイズがひと回り小さな電源ユニットが搭載できるメリットがある。
せっかくの計らいだけに、今回はSFX規格の玄人志向「KRPW-SX400W/90+」を用意し、搭載を試みた。
ちなみにATX規格の場合、ENERMAXでは奥行き140mmで、450W/550W/650Wの3容量が揃う「TRIATHLOR ECO」シリーズの対応が謳われている。さらに発売元のドスパラでは、ケーブルの干渉を考慮し、奥行き125mm以下のプラグイン電源ユニットが推奨としている。