エルミタ的一点突破 Vol.36
2015.04.09 更新
文:GDM編集部 松枝 清顕 / 池西 樹(テストセッション)
全高65mmのロープロファイルCPUクーラーながら、底面にはハイエンド志向の大型CPUクーラーに引けを取らない、精巧な受熱ベースが確認できる。素材は受熱能力が優れた銅製で、腐食防止の効果があるニッケルメッキ加工が施され、仕上がりも美しい。
受熱ベースの素材は銅製で、表面はニッケルメッキ加工処理済み。厚さは最厚部で約13mm、プレート表面は正方形に見えるが実際には40×45mm四方の長方形だった |
小型トップフローながら、ヒートパイプも4本装備。30枚の放熱フィンに貫通させる事で、受熱ベースプレートからヒートシンク全体に熱を拡散させ、素早く熱離れできるように設計されている。
なお銅製ヒートパイプは直径6mmで、受熱ベース同様腐食防止のニッケルメッキ加工が施されている。
受熱ベースプレートには左右に伸びるφ6mmヒートパイプが2本ずつ、合計4本が交互に固定されている | |
受熱ベースプレートとヒートパイプはロウ付けで固定。全体にニッケルメッキ処理が施されているため、あたかも一体のように見える |
「NH-L9x65」のヒートシンクに、ワイヤークリップで固定される冷却ファンは、カタログモデル「NF-A9x14 PWM」だ。軸受けは「SSO2」ベアリングを採用する、4pin PWM仕様。口径は92mmのスクエアタイプで、厚さは14mmと薄く、いかにもロープロファイルモデル用に設計された冷却ファンだ。またNoctuaコーポレートカラーのブラウン色インペラは合計9枚で、「FLOW ACCELERATION CHANNELS」と呼ばれる羽末端の溝により、気流を高速化させ、騒音値を下げる効果が得られるという。さらに騒音対策として、最適化された「AAOフレーム」や、四隅には振動パッドを装備。Noctuaのカスタマイズにより、ICからのスイッチングノイズ(高周波のノイズ)を抑える「NE-FD1 PWM IC」の採用もアピールポイントのひとつだ。
標準搭載されるのは、Noctuaカスタマイズによる自慢のロープロファイル14mm厚92mm口径「NF-A9x14 PWM」。コネクタはPWM対応の4pin仕様 | |
インペラには独自の「FLOW ACCELERATION CHANNELS」や段差を設けた「Stepped Inlet Design」により、低騒音でより多くの風を生み出す事ができるように設計されている |