エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.407
2015.04.14 更新
文:テクニカルライター・藤田 忠
スペックからはなかなか見えてこない部分だが、「GV-N960G1 GAMING-4GD」はGPUコアや基板、部品の品質にもしっかりこだわっている。
まずはGPUコアだが、GIGABYTEが独自に選別(GPU Gauntlet Sorting)した、より高クロックで動作するGPUコアを採用。これは多数のラインアップがあるGeForce GTX 960搭載グラフィックスカードの中でも「GV-N960G1 GAMING」モデルのみだ。実際「GPU-Z」を使ってGPU品質を表わす“ASIC Quality”を確認してみると、74.1%だった。このASIC数値が高いほうが、低消費かつ高オーバークロック耐性なので、今回借り受けた製品は手動でのさらなるオーバークロックにも期待が持てそうだ。
選別GPUコア採用の証となる「GPU Gauntlet Sorting」のロゴ。パッケージ裏面などにロゴが記載されている | |
今回借り受けた「GV-N960G1 GAMING-4GD」の“ASIC Quality”は、74.1%になっていた |
GPUコアの選別に加えて、「GV-N960G1 GAMING-4GD」は独自設計の基板を採用。長時間の安定動作やオーバークロック動作に影響する電源回路には、NVIDIAリファレンスデザインの3フェーズの2倍となる6フェーズを搭載。消費電力(最大160W)を6フェーズに分散することで、電源部品にかかる負荷と発熱を抑え、安定動作と長寿命化を計った。さらに補助電源もリファレンスデザインでは6pin×1基だが、6pin+8pinに強化することで、オーバークロック動作の安定度を向上させている。
選別GPUや独自基板などのメリットは、実際のブーストクロックに表われており、高負荷時の実測GPUクロックはスペックから約100MHzアップした1,392~1,404MHzで推移していた。