エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.407
2015.04.14 更新
文:テクニカルライター・藤田 忠
3D性能は複数のGeForce GTX 960でテストを行なっているため、まずは「GV-N960G1 GAMING-4GD」の普段使い時のセミファンレス挙動やクーラーの静粛性、手動オーバークロックを試してポテンシャルを見極めていこう。
テスト環境のプラットフォームは、主流のIntel LGA1150を使用し、マザーボードは「Intel Z97 Extreme」を採用したGIGABYTE「GA-Z97X-Gaming 3」。CPUにはLGA1150の最上位となるIntel Core i7-4790Kを用意した。その他、テストに用いた機材の詳細は以下の通りだ。
手始めに日常作業でのセミファンレス動作の挙動を試してみることにしよう。
「dビデオ」での動画再生と「艦隊これくしょん~艦これ~」のプレイを2時間ほど実行。その間のGPU温度やGPU負荷、ファン回転数などをまとめたが、GPU温度は最大42℃、GPU負荷は21~27%で推移し、温度、消費電力ともにファンが回転を開始するしきい値となる62℃、60Wは超えず、2時間ファンは停止状態で動作した。当然、静粛性は抜群でCPUファンが回転している状態で、騒音値は33.5dBAだった。Officeやウェブ閲覧、メールといった日常作業はもちろん、動画や音楽の視聴、ウェブゲーム程度ならCPU内蔵GPU構成と同じ静粛性なのは、安心して搭載できるポイントになるだろう。
2時間ほど動画視聴をしながら、艦これをプレイ。GPU温度などの推移を記録した | |
日常作業時のGPU温度/GPU負荷/ファン回転数 |
日常作業時でいくら静音性が高くても、ファンが回転するゲーミング時にうるさいのでは台無しになってしまう。そこで、続いてはファンが回転した場合の静粛性を検証していこう。
「3DMark」の「Fire Strike」を2時間ループ実行したところ、GPU温度が64℃前後までは750rpm程度、64℃を超えると1,100~1,250rpm程度までファンの回転数がアップした。その状態の騒音値をグラフィックスカードの出力端子パネルから30cmの位置で計測すると、回転数1,250rpm時でも35.3dBAまでしか上がらず、まったく動作音は気にならなかった。今回の検証は各種パーツがむき出しになっているバラック状態で行っているため、PCケースファンなどは実装されていないが、個人的にうるさいと感じる40dBAを大幅に下回っているので、PCケースファンがある状態でも動作音が気になることはないだろう。
「3DMark:Fire Strike」実行時のGPU温度/GPUクロック/ファン回転数 | |
騒音値(dBA/暗騒音:31.5dBA) |
またGPUクロックは、6フェーズの電源回路や選別GPUのおかげで、ゲームロードのタイミングなどを除くと、実測の最大ブーストクロックの1,404MHzでおおむね安定しており、GPU温度は最大69℃と、「WINDFORCE 3X」の高い冷却性能がうかがえる結果になっている。