エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.409
2015.04.20 更新
文:GDM編集部 絵踏 一
最後はオンライン系タイトルより、「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア」の公式ベンチマークを実行。品質設定のプリセットは“最高品質”、解像度は1,280×720ドットと1,920×1,080ドットの2パターンを選択して計測を行った。
ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編 |
ベンチマークにおける“非常に快適”の基準は7000であり、基本的にどのモードでもオーバースペックな結果に。一応「OC Mode」と「Silent Mode」では4%ほどスコアに開きがあるものの、実際にゲームに影響がない場合は「Silent Mode」で動作させてみるのもアリだろう。
果たしてベンチマークテスト中における、「Twin Frozr V」クーラーの挙動はどのようなものか。本項では「3DMark」“Extreme”プリセットを10分間ループさせた際の最大値を高負荷時とし、逆に10分間何もせず放置した際の最低数値をアイドル時と設定。それぞれのGPU温度とファン回転数を「GPU-Z」で計測してみることにした。
GPU温度計測(℃) | |
ファン回転数計測(rpm) |
それぞれの動作モードにおけるGPU温度を比べてみると、ほとんど差がないことが確認できた。発熱が異なるためファン回転数は動作クロックに応じてゆるやかに回転を増していくものの、ある程度の“守備範囲”を守って冷却している様子が見て取れる。必要に応じて冷やすことで、騒音をできる限り抑えるという、「Twin Frozr V」のクレバーな性格がよく分かる結果といえるだろう。なお、低負荷時にファンを停止する「Zero Frozr」機能により、いずれのモードでもアイドル時はファンレス状態になっている点も注目だ。
最後にベンチマークテスト中における各モードの消費電力をチェックして、「GTX 960 GAMING 4G」のテストを締めくくろう。計測には先ほど同様、「3DMark“Extreme”」プリセットを10分間ループさせた際の最大値を高負荷時、逆に10分間何もせず放置した際の最低数値をアイドル時に設定。その際の消費電力をワットチェッカーを使用して計測した。
消費電力計測(W) |
全体的な消費電力としては、さすがMaxwellアーキテクチャといえる低燃費ぶり。「OC Mode」でもシステム全体で200W強に収まり、オーバークロックや「Gaming APP」の簡易チューニングにも気軽にチャレンジできそうな印象だ。ただし「Silent Mode」との比較では高負荷時に44W、アイドル時に34Wとそれなりの差がついているため、シーンに応じて設定を使い分けるのが一番だろう。
以前よりミドルレンジ帯の大容量メモリ搭載グラフィックスは、それなりに珍重されてきたカテゴリだ。特に最近はフルHDを超える高解像度ディスプレイもずいぶん手頃になり、4GBメモリの恩恵を受けるシーンも増えそうな予感がする。マルチディスプレイ環境の構築ももはや定番となった今、グラフィックスカード1枚で用を済ませたいミドルレンジユーザーにとっては、4GB版GTX 960の登場は願ってもないニュースかもしれない。
高解像度ディスプレイや多画面構成にチャレンジしたい、そんなミドルレンジユーザーにはピッタリな高性能モデルが登場した |
見た目こそ従来の“2GB版”とほとんど変わらないものの、増量されたメモリだけでなくクロック周りにも手が入れられるなど、純粋な上位モデルとして登場した「GTX 960 GAMING 4G」。2GB版で人気だった「Twin Frozr V」クーラーはじめ注目のトピックはすべて継承しており、あくまでミドルレンジの枠内で最上級を探す場合には頼もしい選択肢になる。賢く冷やすクーラーや軍事規格準拠の高耐久など、長く使える条件も揃い踏み。長く付き合いたい本命モデルとしては、ピッタリな1枚だ。